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余りにもあっさりした別れだった。一方的だった。理由を問いただしても、口は閉ざされたままで。






『…あんな奴嫌いだよ。何も教えてくれなかったんだから』


「それは…」


「家入さん。それは言わない約束でしょう」






ナナミンは硝子が言いかけた言葉を遮ってしまう。その語調は少し強くて、彼女に口止めをしているようだった。酔っているせいもあってか私はあまり気に留めなかった。





「…まあ、いい加減やめなよ。そんなクズと付き合うのは」


『分かってるよ』





分かってる。どれだけ新しい恋で塗り替えようとしても彼奴を忘れられない事くらい。



ほらね。女の恋愛が上書き保存なんて嘘なんだよ。






『この際、ナナミンと結婚しようかな』


「他を当たってください」


『冷たいなぁ』






相変わらず冷静沈着なナナミン。あれ、これさりげなく振られてない?…まあ、仕方ないか。





『30歳までに結婚したかったな…』





と呟きながらテーブルに突っ伏す。流石に酔いが回ってきて、猛烈に眠気が私を襲う。





「寝ないでよ」


『ちょっとだけ…』





遠くで「いらっしゃいませ!」なんて店員さんの元気な声が聞こえる。もう夜も遅いのにご苦労様だなんて思ったり。



瞼が次第に降りてくる。と、そんな時。





「!?貴方、どうしてこんな所に」





何だかナナミンが酷く驚いている様子。私は腕に顔をうずめている為何が起こっているのか分らない。だが、態々確認する気にもならない。



そんな眠気に勝てるはずもなく、私はそのまま目を閉じた。






「やっ。迎えに来たよ」






意識が朦朧とする中、耳に入ってきたその声が悟のものに聞こえたのは夢だったのだろうか。








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新作作っちゃいました!
宜しければ此方もぜひご覧ください〜!


【呪術廻戦】好きな人から恋愛相談されています
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ロゼ(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!!以前、少々トラブルがありましてボードは現在していないんです💦お声いただいたのに申し訳ありません🙇ご声援、ありがとうございます^ ^ (1月14日 0時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ロゼさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?お返事お待ちしています💝、更新応援してます! (1月9日 18時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 眠民。さん» そんな風に言っていただけてほんっとに嬉しいです!夢主ちゃんもごじょるもそんなに褒めていただけるとは…!!ありがとうございます😭更新不定期ではありますが、待っていただけたら嬉しいです♡♡ (12月13日 22時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
眠民。 - コメント失礼します!!夢主ちゃんの性格が好き笑 ごじょせん推しというわけでは無いのですがこのごじょせんはマジでカッコいいっす‥。続き待ってます!!1日のご褒美なのでロゼさんの小説‥ (12月13日 16時) (レス) @page12 id: 7e432fa76e (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - ねかあさん» コメントありがとうございます~!!推しの供給ってマジで大切ですよね😖ねかあさんにとって本作が少しでも供給になれていたら嬉しいです(ᵒ̴̶̷‪-ᵒ̴̶̷ ) (11月1日 23時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロゼ | 作成日時:2023年10月29日 8時

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