【呪術廻戦】復縁なんてお断り

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1週間を超える任務がやっと終わる。あの日、伊地知から報告を受けた任務がこんなに長引くものとは流石の僕も思わなかった。これがなければもっとAと居れたのに。





「携帯も充電切れてAに連絡できないし、ほんっとどうしてくれるわけ？ねぇ、伊地知？」





運転席にいる伊地知は分かりやすくビクッと肩を震わせ「す、すすみません」とぐっしょりと冷や汗を垂らしている。あんまりいじめすぎるとAに怒られそうだし、この辺でやめておく。車内でやっと充電できたし、まあいいか。





「駅前で降ろして」


「学校へ戻らないんですか？」


「まあね」





こうなったら直接彼女に会いに行く。1週間も会えなかったんだ。僕は会いたくて会いたくて、仕方がない。



伊地知に伝えた通り、彼女の会社がある駅前で降ろしてもらい、足を進めていると意外な人物とばったり顔を合わした。





「…！五条先生」


「恵じゃん。何してんの」


「津美紀の見舞いの帰りです。先生は？」


「んー、お迎え？」





「なんですか、それ」と少し顔を歪ます。本当はAのお迎えなんだけどね。でも生徒を1人で帰す訳にもいかないし、今日は無理か。後で連絡入れとこ。



会社とは反対方向に足を進めて、青に変わった信号を渡ろうとした時。目に止まった。



道路を挟んで向かい側の店の奥。ガラス張りだからよく見える。どこの馬の骨か知らない奴がAの手に自分の手を添えている。…なに、あれ。





「…恵、先帰ってて」





僕の視線で勘づいたのか恵は的を射た問いを投げかける。





「彼女ですか」


「いや。まだ(・・)彼女じゃないよ」


「まだって…、本当はあの人を迎えに来たんですね」


「ビンゴ!!」


「…意外です。あの五条先生でも振り回される人がいるんですね」





うるさい、なんて言う余裕なんて僕には無かった。





「…うん、そうだよ」





気が付いたらいつもAでいっぱいなんだ。








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