14 ページ14
.
呪い。権力。争い。
僕の毎日にはそんな言葉が似合う。勿論、好きでそんな日々を送っている訳じゃない。生まれながらにして偉大な力に恵まれていた僕だ。こうなってしまうのも運命なのかも知れない。癒しでもあればまだやる気が出るんだけどなぁ。でもね、やっと会えたんだ。
「!?貴方、どうしてこんな所に」
「やっ。迎えに来たよ」
目の前には酷く驚いている七海と
「A…」
腕を枕にして机に突っ伏して瞼を閉じている彼女。酔っているのか、髪から覗いた耳は赤く染まっている。久しぶりに口にしたその名前。僕の愛しい人。
「この子の事になると早いのね。Aの事頼んだよ」
「家入さん、貴方…」
どうやら七海は知らなかったらしい。僕が硝子の呼び出しで此処へ来た事を。
それは僕が任務を終え、伊地知が運転する送迎車で高専へ戻ろうとしていた頃だった。ポケットから通知音が鳴って確認すれば、意外な差出人で。
硝子すぐに来い
五条悟なんで?
お店のURLと共に送られてきたメッセージ。飲みの誘いかと思い、僕が下戸な事くらい知ってるでしょ、と送ろうとしたその矢先。
硝子Aがいる
その文字を見た瞬間、僕はすぐさま伊地知にそこまで行くよう指示した。
そして今に至る。
「不器用すぎて君らを見ていたらこっちが面倒だからな。さあ、私らはさっさと帰るよ。…五条、次泣かしたら分かってるな？」
「分かってるよ。それに、もう手放す気ないから」
10年前、ある事がきっかけで彼女の手を離してしまった。でも、やっと会えたんだ。そんな眠るAの手を強く握る。もう見失わないように、と。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 953人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ロゼ(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!!以前、少々トラブルがありましてボードは現在していないんです💦お声いただいたのに申し訳ありません🙇ご声援、ありがとうございます^ ^ (1月14日 0時) (
レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ロゼさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています💝、更新応援してます！ (1月9日 18時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 眠民。さん» そんな風に言っていただけてほんっとに嬉しいです!夢主ちゃんもごじょるもそんなに褒めていただけるとは…!!ありがとうございます😭更新不定期ではありますが、待っていただけたら嬉しいです♡♡ (12月13日 22時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
眠民。 - コメント失礼します!!夢主ちゃんの性格が好き笑 ごじょせん推しというわけでは無いのですがこのごじょせんはマジでカッコいいっす‥。続き待ってます!!1日のご褒美なのでロゼさんの小説‥ (12月13日 16時) (レス) @page12 id: 7e432fa76e (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - ねかあさん» コメントありがとうございます~!!推しの供給ってマジで大切ですよね😖ねかあさんにとって本作が少しでも供給になれていたら嬉しいです(ᵒ̴̶̷-ᵒ̴̶̷ ) (11月1日 23時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロゼ | 作成日時：2023年10月29日 8時
