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触れた手からじんわりと悟の熱が伝わってくる。こんなにも素直に想いを伝えてくる奴だっただろうか。今の私を見てもそんな風に想ってくれている事がただただ嬉しかった。
それに対して素直になれない私。大人げないし、情けないなと思う。悟によって重ねられた手は行き場を無くし、ずっとこのままでいたいな、なんて。
『…っ、もう遅いから帰んなきゃ。送ってくれてありがとう』
車内の時計に目を向け、時間が遅いことを理由に私は悟の手から離れ、車から出た。というより、逃げた。
だって、完全に思い出してしまいそうだった。あの2文字の感情を。このままずっと居てしまえば、きっと私はまた悟にその感情を抱いてしまう。
「A」
エントランスへ向かおうと足を進めたその時。車から降りた悟から艶のある声で呼び止められて、思わず後ろを振り返る。
「僕、本気だよ」
『…っ』
そう言い放った彼の目は真っ直ぐで、とても嘘をついているようには思えない。もう、認めるしかないのか。困惑した私は突拍子もない事を口にしてしまう。
『…じゃあ、もう一回私の事惚れさせてみてよ』
悟は目を見開いた。そりゃそうだ。上から目線で何言ってんだ、私。でも、これは私なりの決意だ。
『もう、好きにならないから』
絶対好きになってやんない。だからこその宣戦布告。ここで断ってもまたなんらかの手段で私に近づいてくるのは目に見えてる。そこまで本気なら、相手してあげようじゃないか。
「その言葉、覚えといてね。僕、執着心強いから」
ニヤリと口角を上げた悟に動悸が激しく打つ。色男って本当に罪だな、なんて元彼の癖に思ってしまう。『も、もう帰る』と再び逃げるようにエントランスへと足を速める。
「うん、またね」
『……また』
さようならじゃない。また次も。
こうして私は、悟にもう会わないと伝える筈が宣戦布告をした挙げ句の果てに次も会う約束をしてしまったのであった。
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ロゼ(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!!以前、少々トラブルがありましてボードは現在していないんです💦お声いただいたのに申し訳ありません🙇ご声援、ありがとうございます^ ^ (1月14日 0時) (
レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ロゼさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています💝、更新応援してます！ (1月9日 18時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 眠民。さん» そんな風に言っていただけてほんっとに嬉しいです!夢主ちゃんもごじょるもそんなに褒めていただけるとは…!!ありがとうございます😭更新不定期ではありますが、待っていただけたら嬉しいです♡♡ (12月13日 22時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
眠民。 - コメント失礼します!!夢主ちゃんの性格が好き笑 ごじょせん推しというわけでは無いのですがこのごじょせんはマジでカッコいいっす‥。続き待ってます!!1日のご褒美なのでロゼさんの小説‥ (12月13日 16時) (レス) @page12 id: 7e432fa76e (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - ねかあさん» コメントありがとうございます~!!推しの供給ってマジで大切ですよね😖ねかあさんにとって本作が少しでも供給になれていたら嬉しいです(ᵒ̴̶̷-ᵒ̴̶̷ ) (11月1日 23時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロゼ | 作成日時：2023年10月29日 8時
