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完全に子供の方に気を取られてしまった隙に、凄まじい衝撃が襲い、壁に打ち付けられてしまう。
まずは子供を保護しなければ、そう思うのに目の前の呪霊が邪魔でそちらに行けない。
『お姉ちゃんがそっち行くまでじっとしてるんだよ!分かったね?』
そう言えば勢いよく首を振る。
ああ可哀想に。
遊んでいる内に迷い込んでしまったのだろうか。
『あとでお姉ちゃんが、よしよししてあげる。
だから目瞑ってて』
目が閉ざされたのを確認し、息を整え構えを取る。
先手必勝!すぐさま駆け出し呪霊の背後を取る。
『これで終わり…!』
残っている呪力を集めて思いっきり蹴る。
ぶっ飛ばされた呪霊は、気絶しているのか動きそうにない。
よし、今のうちに!
『行くよ』
「うわ!」
男の子を担ぎフロアから出ようとするが、
その直前、意識があったのか呪霊の僅かな攻撃で腕を掠めてしまった。
『い゛っ!』
「お、お姉ちゃん!」
『大丈夫だから!とりあえず早くここを出よう』
血が流れ落ちるのも気にせず、必死に足を動かした。
『はぁ、ここまできたら大丈夫か…』
あの建物から少し離れたところで子供を降ろす。
「…あ、ありがとうお姉ちゃん」
『よく頑張ったね、よしよし』
そう頭を撫でれば、安心したのかまた泣き出してしまった。
『ほら泣かないの。男の子でしょ?お姉ちゃんと一緒に帰ろ?』
ね?
そう言おうとした時だった。
ポタポタと口から流れ落ちる液体。その液体は床を赤く彩っていく。
『うそっ…』
「お姉ちゃん!」
急に力が抜けて床に手をついてしまう。
急いで駆け寄ってくれた男の子は血相を変えて、酷く動揺していた。
『(なにこれ、毒…?)』
そう理解すると、視界がだんだんと薄れてきた。
やばい、これ死ぬかも…
『…助けて、五条っ……』
そう呟いた次の瞬間、視界が暗転した。
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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時