羊が21匹 ページ21
いつも通り、下校時間であろう時間にインターホンが鳴った。
「あら、誰かしら?ごめんA、出てくれる?」
「あー、うん分かったー」
どうせゾムだろう。
そう思いながらカメラを見れば、そこに居たのはいつもの緑パーカーではなく、赤マフラーの男だった。
「え?誰ですか?」
誰だか分からなすぎて素でそう言ってしまった。
「あ、いきなりすんません、生徒会のトントンですぅ〜。
停学分の書類やプリントを届けに来たんですけど〜」
あぁ、なるほど。生徒会の人ね。
そう言えば前に生徒会室に呼ばれたときに赤マフラーの人が頭を抱えてたっけ。
その人がトントンさんだったのか。
それにしても律儀なもんね、わざわざ家に届けに来るなんて。
こんな悪さして停学になったなんて自業自得でしょうに。
「あ、分かりました。今行きます」
そう言って玄関に向かった。
「あ、すみませんわざわざ」
「あ、いや、これも仕事なんで……」
はぇー……これを仕事と言いきれるのが凄いわね。
どう考えても雑用でしょうに。
そんなことを考えているとトントンさんが口を開いた。
「もし分からないところがあれば遠慮無く言ってください」
うーん、そんなことを言われてもゾムに教えてもらって学校のスピードに合わせて私も勉強してるからなぁ……特にこれと言ったものが無いのよね。
まぁ、ここは無難に流しとこう。
「あの、お気遣いありがとうございます。
ですが、学校の範囲は知人から聞き、ある程度勉強しているので大丈夫です」
そう言うとトントンさんは驚いた表情をして固まってしまった。
……あれ、こんなこと前も無かった?
883人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うぃるそん - あー!!本当に大好きすぎます!これからも頑張ってください!! (4月22日 23時) (レス) id: 4b19bdf32e (このIDを非表示/違反報告)
柚子。(プロフ) - ーーーさん» えへへ、ありがとうございます!! (3月7日 20時) (レス) id: e5709cfba7 (このIDを非表示/違反報告)
ーーー - 好き······ (3月7日 18時) (レス) @page47 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - 大好きです!(突然の告白)頑張ってください! (10月12日 16時) (レス) id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
柚子。(プロフ) - あまねさん» け、けっこん…!? (10月2日 21時) (レス) id: e5709cfba7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚子。 | 作成日時:2022年10月8日 9時