第19話 おめでとう ページ20
今日のために用意されたお祝いパーティー
それは去年以降はなかった日で、幹部にも国民にとっても大切な日
『あれから1年、なんだか長かったな。』
今日はヒメさんが我々国にの幹部に昇格して1年の記念日。
朝から騒がしいほど街がお祝いムードになっている
そして私にとっての今日は、
幹部の誰とも関わらなくなってからの1年。
無能と呼ばれてからの1年。
とてつもない記念日だ
あれから、私はみんなを避けたしみんなも私を避けた。
戦争にも参加しない、ただ独りで書類をやり続けた。そんな1年。
部屋から出ずに、仲間を傷つけた無能である 私
みんなから慕われてなんでもできる有能な ヒメさん
…考えなくてもどちらが大切にされるかなんて目に見えてる。
それでも、みんなからもヒメさんからも手だけは出されることはなかった
"手だけは"
暴言や愚痴を吐かれることも、痛い視線を受けることも慣れてしまった。
zm「〜〜だから！国民のみんなもヒメに会いたがってんねんって！」
hm「いやでも…」
tn「今日くらい書類は俺がやるからええよ」
hm「ほんとに！？トントンありがとう！」
sho「お、俺もやるし！トントンの倍の書類やるし！」
ut「シャオちゃん無理すんな〜〜？」
ci「そうだぞ〜かっこつけんな〜？」
…ドア付近で立っているとそんな声が廊下から聞こえた。
楽しそうでいいな、そう思いながら机にある書類に目をやる
少し声が遠のいたとき、静かに部屋から出る。
そんな私に気が付いたのか、ぱっと私のほうへ振り返ってニコっと笑うヒメさん
彼女は本当に幸せそうで私に感謝しているように笑った
その笑顔は純粋に幹部を楽しんでいるのだと感じた
tn「後ろに誰かおったん？」
hm「秘密！」
私から見ても彼女はよくわからない。
時にみんなが知る愛されるヒメさんになり、私だけが知る私を無能にさせたヒメさんになる。
ただの演技？
そうじゃない、そんなものじゃない気がする。
そういえば、私もよく誰かに連れられて街に出かけた…気がする。
世間が騒がしい中、私はだんだん記憶が薄れていくのを感じていた
無能じゃなかった時の記憶が薄れていく
きっと、今思い出せば辛くなるだけだから蓋をしてしまったのかもしれない。
私にもあったはず、ヒメさんのように幸せだった日々。
確実なのは「この城から出ても行先がない」ということ
だから、「ここから出られない」ということだ。
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きなこんこん - お久しぶりです。リアルが忙しくて最近見れなく、そういえば、と思いまた来ました！やっぱり、いつ見ても神作ですね！！これからも頑張ってください！！ (2021年9月26日 18時) (
レス) id: 5c71fdc042 (このIDを非表示/違反報告)
あー - めっちゃ面白いです！これから夢主ちゃんがどうなっていくのかとか、ヒメちゃんがどんな行動とるのか、などが凄く楽しみです！！応援してます。頑張って下さい！！ (2021年9月11日 16時) (レス) id: e43b3fdd19 (このIDを非表示/違反報告)
西野ちゃん(プロフ) - あまねさん» お待たせしてますごめんなさい(T_T)コメント、応援ありがとうございます！！ (2021年9月2日 2時) (レス) id: 0ebce28583 (このIDを非表示/違反報告)
西野ちゃん(プロフ) - はみるだこさん» わぁ、、ありがとうございます…。私も好きです！！この作品に出会って頂いて、読んで頂いてありがとうございます！(？？)更新も不定期ですが是非最後まで楽しんで頂けると嬉しいです！！！ (2021年9月2日 2時) (レス) id: 0ebce28583 (このIDを非表示/違反報告)
西野ちゃん(プロフ) - 赤い人の弟子さん» コメントありがとうございます！！そう言っていただけて凄く嬉しいです！これからも読んでいただけると幸いです！泣 (2021年9月2日 1時) (レス) id: 0ebce28583 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西野 | 作成日時：2021年6月7日 16時
