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オーエン「暗い、湿ったところ。ネズミとモグラしかいないところ。僕がいたところ」
オーエン「寂しかったけど絵本があった。半分土になった騎士様の絵本。悪い人をやっつけて困っている人を助けてくれるんだ。やっと来た。やっと来てくれた」
カイン「なんの話だ、騙されないぞ。お前の弱った演技、悲しい演技に何度も一杯食わされたんだ」
何度も引っ掛かったんだ……
それだけカインの心が優しいってことなんだろうな
カイン「おまけに片目まで奪われた」
話ながらカインはオーエンの手を払いのけた
オーエンは傷心した
見ているこっちが悲しくなるほど瞳を揺らした
オーエン「……どうして」
カイン「君の悪い演技をやめろ！なんのつもりだ！？」
オーエン「僕が騎士様の目を取ったから騎士様は怒ってるの？」
カイン「その通りだ！お前の左目は俺のものだろ！」
オーエン「……ごめんなさい」
カイン「ご、ごめんだと……本当にどうした、オーエン」
オーエン「すぐに返すね。だから怒らないで……」
カイン「お、おい」
オーエンは俯くと迷わず、目に指を突き刺そうとした
その手を私は止めた
A「オーエン……ダメですよ」
カイン「賢者様！」
オーエン「……賢者様？」
A「オーエン目に手を刺したら血が出てしまいます」
オーエン「でも、」
A「カインもそこまでは望んでいませんよ。怒ってもいませんよ。ね？」
カイン「あぁ」
オーエン「よかった……」
そう言いながらオーエンは私に抱きついてきた
オーエン「賢者様、この世でたった一人の魔法使いに優しい人間……」
たった一人の人間？
魔法使いに優しい人間はもっといるのに……
A「私以外にも魔法使いのことを思っている人はたくさんいますよ」
オーエン「嘘だ、ニコラスがそう言ってたもん」
ニコラスさんか……
オーエン「僕たち魔法使いを優先して尊重してくれるのは賢者様だけだって」
カイン「確かにそうかもしれないな」
A「カイン……」
カイン「だって賢者様以外の俺たちに優しい人間も人間と魔法使いを天秤にかけられたら迷わず人間を選ぶ」
カイン「そういう奴にしか会ったことがない」
そう言うカインをなぜか否定できなかった
クックロビンさんもカナリアさんも魔法使いを理解してくれたけど、もしどちらかにつけと言われたら多分人間側につくのだろう
A「とにかく魔法舎に入りましょう」
オーエン「うん」
カイン「わかった」
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佐倉紗南 - ドキドキしました!更新頑張ってぐださい！楽しみに待ってます! (8月14日 23時) (
レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - Ricoさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - 佐倉紗南さん» 更新しました！ぜひお読みください！ (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - 最近、この作品を読みました。続きが気になるので、更新お待ちしています。 (8月14日 21時) (レス) @page49 id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - はい!更新楽しみに待ってます! (8月14日 10時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま | 作成日時：2023年6月17日 21時
