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レノックス「ファウスト様。俺にもお供させてください」

A「レノックス…」

レノックス「見張りくらいにはなるでしょう。どうかお願いします」

ファウストは複雑そうだった

でもその瞳からレノックスのことが不愉快ではないことが伝わってきた

そして小さく息を吐いた

ファウスト「お前にしてやれることはもうなにもない」

レノックス「何かして欲しいと望んだことはありません。あなたのお役に立ちたいだけです」

ファウスト「…あれからずっと僕を探していたのか?」

レノックス「各地を放浪しました。フィガロ様にあってからは南にいましたが」

ファウスト「そうか……すまなかったな」

レノックスは今までで一番柔らかい笑顔を浮かべた

レノックス「何をおっしゃいますか。こうしてまたお会いすることができました。今度こそ地の果てまで付き合います」

ファウスト「媒介を探すだけだ。生徒を捨てて逃げたりしないよ。フィガロじゃあるまいし」

レノックス「フィガロ様も心配してらっしゃいましたよ」

ファウスト「どうだかな」

ファウストは知らないと思うけどフィガロが本当に認めて育てていた弟子はファウストだけなんだよ

ゲームの情報だから教えてあげないけどね

二人の会話に私は知らないうちに笑顔になっていた

去り際にファウストが振り返る

ファウスト「賢者」

A「はい」

ファウスト「僕も昔ある人間に信用されたかった。そして馬鹿をみた。君も馬鹿を見るかもしれないよ。僕はこのまま帰らないかもしれない」

ファウストは皮肉げに言った

私はまっすぐ彼を見て答えた

A「それでも私はあなたがここに帰ってくるのを信じて待っています。あなたが帰って来た時に心地が悪いから帰ると言われないように掃除でもしましょうかね」

ファウスト「……」

A「いってらっしゃい。ファウスト」

ファウスト「ふん……」

ファウストは広間を出ていった

ファウストの求めていた言葉はわからないが私の思いは伝えられただろう

そしてゲームからの確信か、ここに来てから積み重ねか、わからないけどこれが寂しいお別れにはならない気がした

レノックスも私に会釈した後ファウストの後をついていった

どうか2人の未来に幸福がありますように……

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佐倉紗南 - ドキドキしました!更新頑張ってぐださい!楽しみに待ってます! (8月14日 23時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - Ricoさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - 佐倉紗南さん» 更新しました!ぜひお読みください! (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - 最近、この作品を読みました。続きが気になるので、更新お待ちしています。 (8月14日 21時) (レス) @page49 id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - はい!更新楽しみに待ってます! (8月14日 10時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらたま | 作成日時:2023年6月17日 21時

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