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そして、その夜
私は新しい奇妙な傷を見た
それはファウストの部屋の前を通りかかった時に気づいた
部屋の扉から幻影のような炎が吹き出ている
しばらくファウストの部屋の前を彷徨いていると声をかけられた
レノックス「賢者様」
A「レノックス」
レノックス「こんな夜更けにどうしました？」
A「ファウストの部屋の隙間から色々なものが吹き出しているんですよ」
レノックス「ファウスト様の……」
炎を見てレノックスは目線を下げた
何か思い当たることがあったのだろう
二人でファウストの部屋を黙って見つめているとフィガロがやってきた
フィガロ「どうしたんだ二人とも」
そしてフィガロは私たちが返事をする前に異変に眉をしかめた
その間に炎は勢いを増していた
フィガロ「下がって、扉をあけるよ」
ドアノブに手をかけてフィガロが呪文を唱えた
フィガロ「《ポッシデオ》」
空気が割れるような音がなり、ドアノブが回った
そして私たちは中に入った
A「……あ」
ファウストの寝台を燃える炎が取り囲んでいる
そして不思議な幻が部屋中に舞っていた
窓際に並ぶ、処刑台の丘の景色
天井に浮かぶ、アーサーよく似た少年
フィガロやレノックスもいる
皆に慕われて穏やかで優しい笑顔を浮かべるファウストの姿も……
磔にされて、業火に焼かれる彼も……
レノックス「これは……ファウスト様の見ている夢だ」
A「夢……」
ファウスト「……ん」
こんなに不幸な夢は見たくないだろう
私だって見ていて辛い
でも、これを実際に味わったファウストはもっと辛かっただろう
フィガロ「出よう。目が覚める前に」
A「はい」
ファウストの部屋から出た私たちは中庭を歩いた
先程の光景が目に焼き付いて離れない
レノックス「あれがファウスト様の奇妙な傷なのでしょうか？」
フィガロ「おそらくね。あのこが最も嫌がりそうな症状だよ」
A「あれは全てファウストに起こった過去ですか？」
もしかしたらゲームと違ってそんな過去はなかったのではないかと希望をもち聞いてみた
フィガロ「過去だけじゃなく、普通の願望夢も混ざっていたんじゃないかな」
でもそんな希望は簡単に打ち砕かれた
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佐倉紗南 - ドキドキしました!更新頑張ってぐださい！楽しみに待ってます! (8月14日 23時) (
レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - Ricoさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - 佐倉紗南さん» 更新しました！ぜひお読みください！ (8月14日 22時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - 最近、この作品を読みました。続きが気になるので、更新お待ちしています。 (8月14日 21時) (レス) @page49 id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - はい!更新楽しみに待ってます! (8月14日 10時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま | 作成日時：2023年6月17日 21時
