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翌日私と中央の魔法使いたちはエレベーターの前にいた

オズの説得に向かうのだ

笑顔のアーサーを見て私は昨日見た中庭で佇み悲しげにしているアーサーを思い浮かべた

オズがこちら側に来てくれたらアーサーがそんな顔をすることも減るのだろう

今日は追い返されるだろうけどパレードまでには説得してみせる

考え事をやめカインたちに意識を戻すとリケの教団の話をしていた

アーサー「聞いたことがあるな。魔法使いを神や使徒と呼ぶ教団があると」

アーサー「彼らは魔法使いを外界に出さず、教団の奥深くに閉じ込めて活動に協力させていると言っていた」

アーサー「もしかして、リケ……」

リケ「外の世界は穢れていますから私も額の穢れた刻印を消したら教団に戻るつもりです」

アーサーが身を屈めてリケに笑いかける

アーサー「外の世界は穢れてはいないよ。綺麗なことばかりではないけどリケを幸せにするものがたくさんある」

リケ「信じません。昨日も争いを見ました」

リケ「神の使徒の自覚がない魔法使いはそうやって嘘をついて私を外の世界に誘惑するのですね」

アーサー「お前が幸せならどの世界に住んでいても構わない。私たちは誰かの幸せを奪ったりしないよ」

アーサー「だけどお前が知らない世界を悪いものと決めつけるのはしないでくれ」

リケ「どうして?」

アーサー「お前の世界でお前が絶望するものがあったときどこにも逃げられなくなるだろう」

アーサー「そこにしか楽園がなければな。楽園はどこでもある。いつか誰かに捨てられたとしても、いつか誰かが必要としてくれる」

アーサー「私たちはどこにいてもどんな風に過ごしていても自分次第で幸せになれると知っていて」

リケ「自分次第……」

カイン「その通りだ。それにお前に触れないとお前の顔が見れなくて困る」

リケ「わっ!もう何度も頭を触らないでください!」

カイン「あはは!悪い悪い。それでは賢者様、アーサー様。出発しましょうか」

アーサー「ああ」

そう言うとカインはエレベーターを動かす準備をした

エレベーターの中ではアーサーが昔のことを話してくれた

親に捨てられたのに親を恨んでいないなんて心が優しいな

私は親も祖父母もいまだ許せていない

そろそろ忘れたかなって頃に再び怒りがこみ上げてくる

今さらどうしようもないのに

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しらたま(プロフ) - 空乃さん» コメントありがとうございます!自分でも文才のない作品だと思ってますがそう言ってもらえて嬉しいです!! (2月4日 16時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
空乃(プロフ) - コメント失礼します!まほやくにどハマりしてる私にとって最高の作品です!夢中で一気読みしてしまいました! (2月4日 15時) (レス) id: 986b240cdf (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - 優愛さん» コメントありがとうございます!年齢設定はお酒飲めなくて大人っぽい年齢がいいなと思って作りました。面白いと言って頂いてとても嬉しいです!今週中に続き更新しますね (6月9日 7時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)
優愛 - とても面白いです!正直夢主の年齢は20代の方がいいなと思いましたが、面白くてあっという間に読み切りました。続きを楽しみにしていますね! (6月8日 20時) (レス) id: ec33558521 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - コメントありがとうございます!ドキドキした報告嬉しいです!更新頑張りますね (5月22日 18時) (レス) id: 6b12ab85f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらたま | 作成日時:2023年5月1日 6時

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