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再会 ページ6

「起きろ〜〜〜〜〜!!!!!」


ドンドンドン、というドアを乱雑に叩く音で目が覚める。そんなに叩いたらドア壊れちゃうって。


『何、うるさいなぁ……』


もう、と言いながらしぶしぶ二度寝を諦めて、ベッドから立ち上がってドアを開ける。


『朝っぱらから何の用ですか……』

「おせーんだけど。今9時だし。」

『……あ、昨日の。イケメンヤクザさん。』



朝っぱらから至近距離でこの顔面を食らうことになるとは。あまりにもまぶしくて思わず目を細める。


「誰がイケメンヤクザだよ!?」

『貴方以外居ます?もしかして心霊的な?やだなぁ怖いの苦手なんですよ』

「いや……はぁ、」

いやいやそんな深いため息つかれても。こっちのセリフなんですが。


『ほんとになんですか?用ないなら帰って下さい』

「へいへい。…昨日の。君、覚えてる?」

『あーまぁ、はい。多分。』


そう言うと彼はマジか、という顔をする。いやさすがに貴方のようなすんごいイケメン見たら忘れたくても忘れられないだろ。知らんけど。


「やっぱり君、術式持ってる人間とは言え、あんなにがっつり見られちゃったら口止めしないとな訳。」

『あぁ……そういう……』


どうやら私はかなりめんどくさい事に巻き込まれているらしい。生憎、私の夢は一般市民として幸せにごく普通な人生を送ること。今から忘れたフリとかしても誤魔化せそうにないし。困った。


『私は別に大丈夫です。誰かに話したりもしません。友達いないし!』

「まぁ、それはそれで良いんだけどさ。」

『?はい、』


彼は少し言いにくそうに目を逸らしながらモジモジしている。何だ何だ。嫌な予感しかしないんだけど。


「君みたいな優秀な人材を野放しにするほど術師たち、余裕ある訳じゃあないんだよね。」

「単刀直入に言うと、君も俺たちと同じとこに来ないかって話。どう?選択肢はYesかはいしかないけど。」




あぁ。ほら。言わんこっちゃない。ダルすぎるそんなの。無理無理無理。何としてでも断らなきゃ。


『嫌、無理です』

「はぁー。まぁ、そうなるよね。」

『そんな疲れることしたくない。』

「でも頼むよー俺帰れないんだけど」


今の台詞で確信した。見る限り、彼が誰かに頼まれてここに来たことはすぐ分かった。つまりそれは、彼自身そこまで私に執着が無いということ。



これは好都合。何か交換条件を出せば意外とすんなり引っ込んでくれるかもしれない。


**
受験生なのでしばらく更新🐢🐢

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作者名:花音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yuna23567922  
作成日時:2024年1月31日 23時

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