✧︎*。さんこ。✧︎*。 ページ5
『天馬、くん。は…、その、どうして、保健室に、？』
言われてみれば当然の疑問だ。天馬くんの顔を伺いながら、おずおずと質問をした。
「む、そうだ、忘れていた……。雨宮がハンカチを落として行ったから、届けに来たのだ！！！」
そう言いながらポケットの中からハンカチを取り出す。
涙の跡を拭ってくれる天馬くんの顔は私の昔の兄を想い出させる。
…やめよう。
そう思ってじっと顔を見つめる。
改めて近くで顔を見るとイケメンだ…。いつもは変人だの散々言われているけど、良い人だな、と感じた。
『あり、がとう。天馬くん。』
私がそう笑いかけると、
「司でいい。」
そう言ってくれる。
『ありがとう、、、、司、くん。』
もう気づけば恐怖は薄まっていて、比較的普通に話せるようになっていた。
まだ、少しでいいから話したい、と私が口を開いた瞬間、休憩時間の終わりを知らせるチャイムが鳴り響く。
「それじゃあ、オレは戻る！！体調には気をつけるんだぞ？A。」
少し心配そうな顔をした天…司くんが言う。
どうやら私が体調不良で保健室にいると思っているらしい。
……まぁ体調不良っちゃ体調不良だし。
そう心の中で言い訳をして、少し良心が痛むが、嘘をつく。
『うん。ありが、とう。ばい、ばい。司くん。』
司くんは最後まで元気そうに帰って行った。
手を振って別れ、1人になった途端疲労がどっと押し寄せて来る。
そのまま枕に顔を埋めて目をつぶる。
やっぱり、人と話すのも、男の人も、怖いものは怖いのだ。変に気を張ってしまう。
でも、司くんは、少し違う気がする。
キラキラな笑顔も、時折見える優しさも、細かな気遣いも、私のイメージの天馬司とは真逆のものだった。
『ふぅ、もう寝よう。』
これからの学校生活に、小さな希望が出来た。
それだけで、私の胸は軽くなっていた。
また、話せたらいいな。司くん。
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＃うゆーな. - オリフラの件、気づいてくれてよかったです！更新楽しみにしてますねー！ (2月1日 20時) (
レス) id: eb74aaaf07 (このIDを非表示/違反報告)
＃うゆーな. - オリフラたっちゃってるのではずしといてくださいね！犯罪になっちゃうのでー！！ (2月1日 17時) (レス) id: eb74aaaf07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花音 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yuna23567922
作成日時：2023年12月29日 1時
