Brand New Heroine

#Episode03 ページ21

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「______懐かしいよね、本当。」




当時の思い出に浸りながら、ブランコを漕ぐ2人の影が重なったり離れたり。

彼の何気ない仕草とか、目線の動きとかが、やっぱりあの頃と変わってなくて安心する。




『………俺さ、』




もうすっかり日が沈んできた頃、彼は突然足でブランコを止めて、




『ずっと後悔してることがあって、』




と、ちょっと違った空気感で話し出した。




『俺があん時Aのこと、ただの友達って思ってなかったら……』

『俺が好きって言ってたら、どうしてた？』





______そう尋ねてくる彼に、少しずつ鼓動が高鳴っていく。

無理もない。

何年もの時を超えて、私の初恋は実っていたのだという真実を知らされたのだ。




「………同じ気持ち、だった」




それならあの頃、私だって好きって言ってたら……。

何か変わってたんだろうな。

心の底から後悔し、もどかしくなってきた。




『______じゃあ、もう一生後悔せんように言うけど』

『忘れようと思っても、心のどっかにずっとAが居った』

『だから………俺と付き合ってほしい』




_________初恋の人 道枝駿佑

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