めげないロミオくん (ページ41)

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#41 ページ41

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孤独感、情けなさ。

そういったものからくる涙が、

溢れては落ち、溢れては落ちを繰り返す。

"橘さん、おはよ"

そんな時、やはり頭に浮かぶのは、

一生懸命話しかけてくれる道枝くんの笑顔。

彼と私では生きている世界がまるで違うはずなのに、

なんでこんなにも身近な存在になってしまっているんだろう。

私が近づいてはいけない、

もっと手の届かない場所にいるような人なのに……。

「……………そうだよね」

だから、苦しくなるのかな。

彼と接する度に、彼の優しさに触れる度に

苦しくなることを思い知らされた気がした。

「…………もうやめよ」

その時、心のシャッターが一瞬で閉まったかのように、

私の心が彼を拒んでいった。

これ以上彼と仲良くすると、

私の何かが壊れていきそうな気がしたから。

そんな自分を彼に見せたくないと思ったから。

_____そして、この日を境に、彼を避ける生活が始まった。

翌る日も翌る日も、めげずに明るく話しかけてくれる道枝くんに、私はまた壁を作るように遠ざかっていく。

これが正解だと、自分自身を言い聞かせながら____。