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#16 道枝side ページ16
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『……あの、シャーペン２つ持ってたりする？』
「え？……………ああ、」
慌てて筆箱からまだ1番新しいのを選んで、
彼女に" はい "と差し出す。
さっきまで不安そうな顔をしてたのは、そういうことか。
やっと点と点が結びつき、
内心ちょっと可愛いなと思った。
「ごめんね、ありがとう」
本当に申し訳なさそうな顔をして
そう丁寧に礼を言う彼女は、
やっぱり謙虚で、奥ゆかしい。
『……』
俺のシャーペンで真面目に勉強をしている彼女を
視線の端にとらえながら、
俺もそれに習ってペンを動かした。
「………。」
集中できているようで、できていない俺はきっと、
______いつの間にか彼女に惹かれていた。
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作者名：27 | 作成日時：2022年1月1日 6時
