幽霊の見える小学生になった件3rd

件名:ストラップの行方6 ページ18

「潮干狩りかもしれねぇな」

そう言ったコナンに、少年探偵団は吹き出してクスクス笑い出す。

「潮干狩りは春よ！」

「今は夏休みだぞ？」

『実はね、潮干狩りは1年中出来るんだよ。』

私もびっくりしたけどそうらしい。

「「「え、そうなの…？」」」

「確かに、気候的にちょうどよく、貝が産卵のために栄養を多く溜めている4月から5月がベストシーズンだけど、7月に入っても、潮干狩り会場を開いている海水浴場はザラにあるんだ」

本っ当によく知ってるよなぁ。

「それに、今日の千槍海水浴場の干潮は17時59分で、潮干狩りは干潮の1〜2時間前に現地に着いているのがベストだから、その電車に乗るのも頷けるね」

「じゃあその海水浴場に行けば！」

「灰原さんのストラップを取り戻せるんですね！」


もう取り戻しているも同然なんだけどな！！！

心が痛い！

《健気だ……》

ｱｯ…萩原が浄化されてる(

「その男の子も、お父さんが拾ったストラップが自分のじゃないって分かれば、素直に渡してくれるよ！」

「うん！受け取ったら、哀ちゃんに返すまでもう、ぜーったい誰にも渡さないんだから！」

そういえば男がつけて回ってたような……？

安室さんいるし大丈夫だと思うけど。

「それじゃあ会計を済ましておくから、君たちは先に僕の車に」


安室さんはそう言ってコナンに車の鍵を放り渡した。



「うん！ありがとね、安室さん。」


私たちは先に店を出て行った。

そういや原作初登場だね、風見さん。

多分安室さんのことだから理由も言わずに風見さんに指示をするんだろうな。

……不憫な男……

安室さんは、部下の使い方が荒いからね。

千槍海水浴場につくと、そこは潮干狩り客でいっぱいだった。

『今度来た時は一緒に行きたいねぇ安室さん。』

「そうだね。早くこの事件を解決するべきだね。」

……ソウダネ

しばらくして安室さんが戻ってきた。

「わかったよ。よしだゆうとくんという名前だそうだ」

少年探偵団に報告した。

「よしだゆうと？それがあの男の子の名前なの？」

「ああ。僕の友人が偶然あの電車に乗り合わせていてね」

偶然、ね〜〜〜

たしか神奈川方面にいた風見さんを、無理矢理湘南新宿トレインに乗せてたよなぁ。

菓子折りを持っていく相手が増えたな……

菓子折を持っていく人が増えるのは全然嬉しくないんよ！！

部下をもっといたわってくれ！！！

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