幽霊の見える小学生になった件3rd

件名:ストラップの行方3 ページ15

千槍町の落し物センターでストラップのことを尋ねると、駅員さんがすぐに持って来てくれた。

「ほら、このストラップだろ？」

少年探偵団はそのストラップを見て驚く。

「え！違うよ！」

「それ真田じゃんか」

「落としたのは比護選手のストラップです！」

哀ちゃんにとって私にとって推しのグッズみたいなものだし、見つけてあげたい。

でもこれ悲惨な状態で帰ってくるんだよな……。なんかしてあげよ。

「ねぇ、それを届けに来た人って、この人だった？」


コナンがスマホの写真に写った男性を駅員さんに見せた。

「いや、もっと若い男の人だったよ」

「どういうことでしょうか…？」

すると隣にいた安室さんが子供達のほうへ歩いていった。

「もしかしたら…。ちょっといいかい？」

コナンのスマホを手にとって、写真の男性を見る安室さん。

「このスマホに映ってる男性は、傍にいる男の子の父親のようだから、君たちの友人が落とした比護選手のストラップを息子が落とした真田選手のストラップと勘違いして拾ってしまったんじゃないかな？熱心なサポーターじゃないと、みんな同じストラップに見えるだろうからね」

「つまり、その息子さんが落とした真田選手のストラップを誰かが拾ってここへ届けてくれたってわけか」

『じゃあ早く持ってるであろう親子を探そう。』

「でもどうやって探すの？」

《そこだよなぁ。》

班長が唸る。

大丈夫だよ。すぐ見つかるよ。コナンくんと安室さんいるし。(

「名前も分かってねぇのによ」

「まぁそれは、僕の車に戻ってから考えようか」

安室さんの言葉に少年探偵団は「はーい」と返事をして落し物センターを出た。

はずだったが。

元太がセンターに戻った。

……たしかお前のフードにストラップらしきの物あったはずだよな……

どうしよう、これ。

《ﾋｨ〜こいつおもしれぇ〜！》

《うっかりさんだなぁ……》

「すいません！そのストラップと一緒に、バッジとか届いてないかぁ？」

「バッジ？いや、届いてないけど…」

「そっかぁ…、ありがとー！」

戻ってきた元太はガックリと肩を落としていた。

安室さんに視線を送ると、人差し指を口に添えた。

……なぁるほど。

コナンくんの技量を調べてるのね。

ﾊｧ、めんどくさい。

『おちょくるのはやめた方がいいよ、』

「おちょくってる訳じゃないんだけどな……」

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