幽霊の見える小学生になった件3rd

件名:ストラップの行方2 ページ14

赤井さんと口論(にもならないじゃれあい)をして阿笠邸を出ると、マツダに乗る安室さんに少年探偵団が声をかけていた。

「ここで何してるんですかー？」

光彦の問いに、安室さんは違和感のない笑みを浮かべて答える。

「少し仮眠をしてただけだよ。Aもいたんだね。」

あんた監視だろーが……

『色々あっているんだよ……』

「そうなんだ、君たちこそ、どうしたんだい？」

「友達が落としたストラップを、これから千槍駅まで受け取りに行くんだけど、車で送ってくれない？」

「「「お願いします!!」」」

『安室さん、私からもお願い。』

仕事が大変なのは分かるけども！

「まあ、ここを離れたくない理由が他にあるなら仕方ありませんが…」

すーぐお前は煽る！！

「えぇ…申し越し仮眠を取っていたかったんですが残念です…。ここはゾクゾクする程、寝心地がいいんでね」

《ﾊｧライもゼロも……》

ヒロインが泣いてっぞ((

とりあえず安室さんが見えない死角で昴さんの足を踏む。

余計なことを言うなという視線と共に。

「おや。姫のご立腹は怖いことで。安室さん、ここはひとつ頼まれてくれませんか？」

余計なこと言うなって！！つか姫呼びやめ！哀ちゃんだけで十分だろーが！

「……さぁ、乗ってください。行きましょう」

「いってらっしゃい。」

『哀ちゃんの事よろしくね。いらん事したら警察に変態として通報するから(真顔)』

「わかってますよ。」

「通報しようかな……(((ﾎﾞｿ」

「ﾊｧ、早く行こうよ、安室さん。(Aちゃんも安室さんも昴さんと仲悪いな……血か？血は抗えないのか？)」

「はいはい。」

私は助手席、みんなは窮屈だが、後部座席に座る。

赤井さんに見送られて私たちは千槍駅へ向かうのだった。

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