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9話 ページ10

凪「ねぇ、そろそろ試合始まるんだけど」


『だからなに』


凪「連れっててよ」


言わせんなよ みたいな顔されたんですけど……


『なんで私が…』


凪「仕事放棄」


『……』


凪「仕事放棄」


こいつ…まじでムカつく


私はそう思いながら寝太郎の手を引っ張って更衣室まで連れていくことにした



.



こいつちゃんと歩くじゃん…


そう思い掴んでいた手を離すと寝太郎は立ち止まった


『おい、歩け寝太郎』


凪「手、引っ張ってよ」
「あと、寝太郎はダメ」


『…』


私は再び寝太郎の手を引っ張って歩き始めた


凪「ねぇ、名前教えて」


『…帝襟A』


凪「Aか〜」


『気安く下の名前で呼ばないで、寝太郎』


凪「寝太郎はダメって言ったじゃん」


寝太郎って名前が1番お似合いだよ〜


そう思っていると


寝太郎は急に立ち止まった


凪「ちゃんと名前で呼んで」


『親しくないのにどうして呼ばなきゃいけないの』


そう言うと寝太郎は口をバッテンにさせて拗ねた


『ちょっと早く歩いて、試合遅れる』


凪「……」


おい、なんか喋れよ…まさかこれちゃんと名前で呼ばなきゃ一生歩かない感じ…?!


『…寝太郎早く歩いて』


凪「……」


めんどくさい…!


もういい…こうなったら、おぶってでも連れて行ってやる


『おぶるから早く乗って』


凪「そこまでして名前で呼びたくないんだ」


『私あんたみたいなタイプほんとに無理だから、名前で呼びたくない』


凪「え〜…まぁおぶってくれるなら楽だしいいや」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『……』


凪「頑張れ〜」


更衣室まであと少し…


私は寝太郎をおぶってここまで歩いてきた


かなり頑張ったと思う


凄いぞ自分


『お、重いんですけど…』


凪「急に落とさないでよ」


『無理でしょ』


私がそう言うと寝太郎は私に思いっ切りしがみついてきた


『ちょ、』


凪「落ちたら痛いからやだ」


『いや、まじ倒れる……うぁ』


凪「うわ、」


ドン


私の体が限界だった
寝太郎が私の体に覆い被さるような形で倒れた


『早くどいて…』


そう言うと案外素直にどいてくれた


『更衣室すぐそこだから早く行って』


凪「ん〜」


寝太郎はやる気の無さそうな声で答えて、更衣室に行った


『はぁ…疲れた』


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

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楓華(プロフ) - まつぼっくりさん» ありがとうございます! (2023年4月15日 19時) (レス) id: 7ecb583e1a (このIDを非表示/違反報告)
まつぼっくり(プロフ) - ハッコノサクヒンオモロイデス!更新応援してます! (2023年4月15日 19時) (レス) @page8 id: af73d329dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ai | 作成日時:2023年4月12日 0時

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