【A3!】そ こ な し ぬ ま 。

▽関節キス/三好一成 ページ9

「Aちゃ〜ん！」



リビングを軽く掃除していると、一成くんが棒アイスを片手に駆け寄ってきた。

確か夏組はさっきまで稽古だったよね？



『一成くん稽古お疲れさま！
今日の出来は？』

「も〜バッチシ！」



パチッとウインクをしてくるあたりから察して、天馬くんにひどく褒められたんだろう。

夏組は天馬くん中心にみんなで支えあってるからか分からないけど
誰かが天馬くんに褒められたりすると、雰囲気も良くなって演技も良くなるんだよね。



『もしかして天馬くんに褒められた？』

「Aちゃんスッゲー！そうなんだよ！テンテンに褒められた！！」

『伊達にお手伝いやってないよ！それぐらい分かる！』



へへっと少しドヤってみると、さすがー！と盛り上げられる。

自分で言っててなんだけど、恥ずかしい･･･。



「それでさー、テンテンにこれ貰ったんだけど
Aちゃんも食べない？」

『･･･え、？』



差し出されたのは棒アイスで。



『えーっと、』

「え、食べないの？」

『たっ、べます！』



食べないの？ショボーンとしている一成くんに垂れ耳が見えて、断れなくて。



「食べてみ食べてみ！」

『っ、いただきます！』



一成くんは関節キスとか気にしない人なんだな、なんて思いつつパクリつく。

ん〜、サイダー味かな？美味しい！



『これ初めて食べたけど、美味しいね！』

「･････。」

『おーい、一成くん？』

「･･･っ、そうっしょ？」



2回目の声に反応した時に顔を見ると、
真っ赤に頬が染まっていて。



「ごっ、ごめん！
俺気遣いできなくて･･･！」

『だ、だいじょうぶだよ！』

「うわぁああ、俺何言ってんの！？」



今、関節キスに気付いたようで慌てて謝る一成くん。

気付いてなかったのか････！
それ、私自身も恥ずかしくなるやつだよ！

一成くんが謝っていて、私がが慰めているその光景は、
幸くんが来るまで続いたとか。

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