twenty-two ページ22
「珍しいな」
「え？」
お店もそろそろCLOSEの時間
時折眉間に皺を寄せながらも、気持ちよさそうに寝るAを眺めながらすばるくんが呟く
「珍しい？」
「こいつ、滅多に人前で潰れへんねん」
「俺の前でも数回しか」
Aの髪をクルクルいじって、耳にかける
すばるくんのAを見る目は、なんだか俺とよく似ていて
あぁ、そういえば、すばるくんもAのこと好きやったなぁって
「なんでこいつこんなんになってんねん。俺の前以外で辛いことあると、俺こいつ慰められへん」
「せやから、俺一人に絞れって言うてんのに」
「俺がいつでも抱いたるて言うてんのに」
はぁ、とため息をつくすばるくんはもう恋する男性そのもの
この人も相当振り回されてんねんな
でも
俺よりもAを知ってることが、なんか…。
俺、悪いやつかな
「なぁ、何があったか聞いてもええ？」
「…今日？」
「せや。Aにとって辛いなんかがあったんやろ」
「辛いこと…？」
辛いことなんて、俺と一緒にいた時はなかってんけどな
「俺と一緒の時は辛いことなんてなかったで？寿司行った時も美味しい言うてたし…、幼なじみに会うて嬉しそうやったし…───」
「幼なじみ！？」
「うわっ、急に大声出さんといて！」
耳がツーンてした
すばるくんただでさえ通る声してんねんから！
耳元で言われたらたまったもんじゃない
「いや、お前の耳はどーでもええわ。それよか幼なじみって…こいつの？」
「え？お、おん、」
「名前は？」
「安田章大」
「…」
険しい顔をしたすばるくん
なに？やっぱりヤスが関係してんの？
想像はついとったけど
でも何でヤス？
あいつ、人を傷つけるやつやないし
むしろ地球上の生きてる生物全部に優しすぎるやつやし
「ヤスのせいなん？Aがこうなってるの」
「…まぁ」
「なんで？」
「それはAから聞けや」
「すばるくんは全部知ってんの？」
「知ってる」
「俺からお前に言えることは、Aが誰にでも抱かれるようになったんはあの幼なじみのせいってことだけやな」
初めは信じられへんかった
あのおっとりお花畑系ヤスがAを変えたなんて
優しさは時に人を傷つける、なんて、
俺は体験したこと無かった
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しろ(プロフ) - スマホの画面の前で百面相してます((、とっっても面白いです！！！更新楽しみにしてます！！！久々に胸がギューってなる感覚に襲われてます！！！！ありがとうございます！！！！！ (2019年8月4日 1時) (
レス) id: 2553ba5fcd (このIDを非表示/違反報告)
応援人(プロフ) - おおお！！面白い方向に向かっている！！頑張ってください！ (2019年6月1日 22時) (レス) id: 88d2144e7b (このIDを非表示/違反報告)
碧結(プロフ) - 応援人さん» コメントありがとうございます！！面白いと言われるとなんだか照れくさいですね笑 これからも楽しんで貰えるよう頑張ります！！よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年5月26日 0時) (レス) id: e413d80d5c (このIDを非表示/違反報告)
応援人(プロフ) - 面白いです！わたしは基本的に自分の名前が出てくる小説は読まない派だったけれど、この小説…どんどん進みます！面白い！面白い！面白いです（大事なことなので3回言いました） (2019年5月25日 18時) (レス) id: 88d2144e7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧結 | 作成日時：2019年5月21日 12時
