僕が君の為に笑おう《JW》 (ページ38)

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story7￤言葉￤Tomohiro.K ページ38

『なんかちゃうなぁ…』

次のアルバムに入れる曲を作りながら首を傾げる。

そんなことしても何も思い浮かばんことには変わらんのやけど。

大枠はできていて、あとはミックスしながら色々考えようと思ってた。

それなのに、調整を重ねる度に理想と遠ざかっていくような感覚。

完成したと思っていた歌詞までもが、これでええんかな？って思えてくる。

堂々巡りってこういこと言うんやな。

今まで何度もスランプに陥ったことはあるけど、経験したことのないもやもや感にやけに不安になってしまう。

「とも、ご飯食べる？」

『あぁ、もうちょっとしたら行くわ』

「ゆっくりでいいからね？」

同棲している彼女にも、最近は気を遣わせっぱなし…嫌やな、ほんまに。

今だって、そんなにそーっと開けんでもええよ？って言いたくなるレベルに静かに入ってきて…

用件だけ伝えて、返事だけ聞いたらさっとリビングに戻っていく。

_______こんな難しいことしてるんだ…

_______ともくんのお仕事してるところ見れて嬉しい！

前は俺がいじってるパソコンをかじりつくように見てたのに。

それができないような雰囲気を出してしまっている自分があかんのは分かってる。

わかってるのに、結局Aが優しいから…

その優しさにもたれかかってしまうねんな。