僕が君の為に笑おう《JW》 (ページ28)

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○ ページ28

「ただいま～家だ～」

『ふは、なんやねんそれ(笑)』

少し配置変わってるじゃん、なんて言いながら部屋を探検するA。

「とりあえず、洋服だけしまっちゃおうかな」

『それ終わったら声かけて？ケーキあるから』

「え、うそ？食べたいから早くやる！」

本当に単純よな、そういう分かりやすいところが好きなんやけど。

久しぶりやな…自分が動いてないのに、何気ない生活音がある感じ。

しばらくぼーっとしていたら、部屋着に着替えたAが登場。

『終わった？食べる？』

「うん！」

Aが好きなチーズケーキと、俺のはガトーショコラ。

コーヒーも淹れて、優雅なティータイム。

「懐かしいね、このケーキ屋さん」

『せやな…』

このケーキを買ったのは付き合う前に初めて二人きりで食事をしたカフェで。

あの頃は緊張で全然話が続かなくて、ケーキ食べてたときに流れてたBGMはっきり覚えてるもん(笑)

正直、あまりにも盛り上がらなすぎて脈なしやと思ってた。

なのに、終わったあとにLINEで「次ここ一緒に行きたい！」ってメッセージくれて…

もう、めちゃくちゃ嬉しくて、何かよお分からんうちに望と濵ちゃんに電話してたもん(笑)

「ねぇ、あとで買い物がてらお散歩行こ」

『そういえば、さっきカメラ持ってたな？』

話を聞くと、あまりに無趣味なのを心配した同僚に勧められ、どハマりしたらしい。

「流星も撮らせて？」

『ええけど、二人で撮ろうや』

「じゃあ今！思い出のケーキ食べてるし！」

…久々のツーショット、何か照れるな。