44. 飲み会 ページ44
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プロジェクトも折り返し地点にきて、バタバタした毎日を過ごしている。
あの日から、松本くんは会議室には必要なときしか来ないし、一緒に外出することも、ない。
だから、チラリと顔を見ることはあっても、話をすることはないし、目が合うことも・・・ない。
そんな中、今日はプロジェクトの景気付けの飲み会で、久々に全員でわいわいと飲んでいるわけだけど・・・
みんな好き勝手に席を移動しながら飲んでいるのに、松本くんは全然動かない。
・・・まあ、私も動かない人だけど。
松本くんの席には、女の子が入れ替わり立ち替わりやってきては楽しそうに話をしてる。
“俺はやめない”とか言ってなかった?
“年下だろうと、後輩だろうと、そんなの気にしないって言わせてやる”って言ってなかった?
それなのに、あれっきりまったく何のアクションもない松本くんに、なぜかイラッとする。
勝手にキスして、勝手にゲームみたいなこと始めたくせに・・・
そんな気持ちが口から出たのか、
「ホント、生意気。」
って、無意識につぶやいた私に、サキちゃんが
「え?私ですか?」
なんて反応したから、
「あ、違う、違う!」
慌てて手を振って否定すると、テーブルの上の水滴だらけのグラスを持ち上げて、グイッとそれを飲み干した。
お店の人がラストオーダーの時間だと告げに来ると、女の子たちはますます松本くんから離れなくなる。
《潤はすごく人気があるんだね。》
ミーケルがそう言ってクスリと笑うから、
《そうみたいね。でも、ミーケルも人気者じゃない?最近よく女の子に声かけられてるでしょ?》
そうなの。
ただ、彼は極度の人見知りだから、関係は発展しないみたいなんだけど・・・
英語で話しかけてもらうのは嬉しいみたいで、彼なりに溶け込もうとしてるみたい。
まあ、うちのプロジェクトだと、私とサキちゃん以外の女の子は英語が苦手みたいで、ミーケルとはつたない日本語でしか話してないから、飲み会の席なんかだと、近付いてこない(笑)
そんなミーケルは、さっきまで企画の男の子と何かを熱く語り合っていたけれど、それがひと段落して私の隣にやってきたみたいだ。
そんなこんなで、私とミーケルとサキちゃんでスウェーデンの話をしていたら、
「きゃーーーっ!ホントですかっ?」
って、ひときわ女子っぽい声が聞こえてきて、私たちは自然とそちらに視線を向けた。
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ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» そう!あっちこっちにふらふらり。そんな優柔不断な子が描きやすいんです(笑)Jの攻めにご期待くださーい! (2014年9月3日 23時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - ゆん*さん» ほんとだぁ~恋愛マスターみたい(笑)ゆんさんの描く主人公ちゃんって、結構フラフラしてますよね?(笑)キライじゃないです~(笑)潤くんの攻めに期待大です~o(^o^)o (2014年8月31日 19時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» 攻めて、引いて、どう出てくるのか・・・どうぞお楽しみに☆ (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ばにらさん» 満喫していただいてるようで嬉しいです♪第2章もどうぞよろしくでーっす! (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - 潤くんハピバ~o(^o^)o豹変潤くん攻めますね~♪ (2014年8月30日 20時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん* | 作成日時:2014年8月27日 23時