31. 二重人格なの? ページ31
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彼曰く、“電話が鳴らないから集中できる”らしいけど・・・
松本くんの声を聞いて、また今朝の出来事を思い出した。
「おかえりなさーい。」
何もない風を装って、声をかけると、
「たまにはアイスでもどうですか?」
私とサキちゃんの間にビニール袋をガサッと置いた松本くんは、
「Aさんはラズベリーでしょ?」
そう言って、袋からラズベリーのカップアイスを取り出して、私の目の前に置いてくれた。
え・・・?
ラズベリーが大好きなの、なんで知ってるんだろう?
っていうのもあったけど、“Aさん”って呼ばれたことに、驚いた。
今朝は、月野さんって呼んでたよね?
そんなことを考えながら、
「あ、ありがとう・・・」
松本くんを見上げてそう言うと、
「どういたしまして(笑)」
にっこりと笑った松本くんは、
「サキは・・・チョコミント、だよな?」
そう言って、チョコミントのカップアイスをサキちゃんに手渡した。
それから彼は、ミーケルや他のメンバーのところに行き、それぞれにアイスを配り終えると、自分のいつもの場所に戻り、
「いただきまーっす。」
って、かわいい顔でアイスを口に運んだ。
それなのに、ふいに私と目が合った彼は、今朝見せたのと同じような妖艶な瞳でフッと笑うから、
その顔を見て、私の胸がドキンと鳴った。
その日は定時近くになって、キャラクターの会社から急な呼び出しを受けた。
クレームではないけれど、早めに手を打っておいたほうがよさそうなこともあり、
松本くんと先方に向かい、詳細を詰めて先方を後にするころには、大分日は落ちていて、
「暑い・・・」
それなのに、蒸し蒸しする空気に辟易していると、
「大丈夫ですか?」
隣を歩きながら私を見下ろす松本くんは、今朝とは違っていつものかわいい松本くんで、
「・・・」
「なんですか?(苦笑)」
「・・・松本くんって、二重人格なの?」
「はい?(笑)」
なに言ってんの?って顔で笑う松本くんに、私がそれ以上言えずにいると、
「ああ(笑)今朝の?(笑)」
楽しそうにそう言った松本くんは、
「Aさんにキスしたくなったから、した。それだけ(笑)」
って、言った。
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ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» そう!あっちこっちにふらふらり。そんな優柔不断な子が描きやすいんです(笑)Jの攻めにご期待くださーい! (2014年9月3日 23時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - ゆん*さん» ほんとだぁ~恋愛マスターみたい(笑)ゆんさんの描く主人公ちゃんって、結構フラフラしてますよね?(笑)キライじゃないです~(笑)潤くんの攻めに期待大です~o(^o^)o (2014年8月31日 19時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» 攻めて、引いて、どう出てくるのか・・・どうぞお楽しみに☆ (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ばにらさん» 満喫していただいてるようで嬉しいです♪第2章もどうぞよろしくでーっす! (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - 潤くんハピバ~o(^o^)o豹変潤くん攻めますね~♪ (2014年8月30日 20時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん* | 作成日時:2014年8月27日 23時