14. 深く反省 ページ14
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なに?
なんだろう?
眉をひそめて、櫻井さんの言わんとしてることの意味を理解しようと頑張ってはみたものの、全然分からない。
「すいません。全然分からないんですけれど・・・」
そう言いながら、櫻井さんに近付いていくと、そんな私に呆れた顔をしながら、
「昨日!送れって言ったものがあんだろが!送り先も教えたろ!?」
なんだか回りくどい言い方をされて、初めはよく分からなかったけれど、
ようやくそれが、携帯の番号だということに気が付いて、
「あ・・・すっかり忘れてました・・・」
そう言って櫻井さんを見ると、
「ほんっと・・・俺の言うこと全然聞かねえんだから・・・」
って言いながら、はあってため息をついた。
そんな私たちを見て、部長が笑いながら、
「なんだか懐かしいな(笑)そういや、月野はいっつも櫻井に怒られてたもんなー(笑)」
なんて、みんなの前で言い出したから、急に恥ずかしくなった私は、
「そんな昔の話、やめてくださいー。もう、失礼しまーす。」
そそくさと逃げるように出口へと向かった。
「月野!後でちゃんと送れよ!?」
背中越しに櫻井さんからそう言われて、顔だけ振り返って返事をする。
「はーい。」
「はーい、じゃねえ!はい、だろ!(苦笑)」
もう!本当にお母さんみたいなんだから!
苦笑いして顔を前に向けた瞬間、入ってきた誰かとぶつかりそうになって、慌てて謝った。
「あ!ごめんなさい!」
謝ってから顔を上げると、そこには松本くんがびっくりした顔で立っていて・・・
「あ・・・」
思わずそうつぶやいてしまった私は、
「え・・・?」
って、同じように小さくつぶやいた彼に、
「松本くん・・・昨日は迷惑かけてごめんなさい!」
今謝らないと、もう謝るタイミングがなくなる。
そう思った私は、部屋の入り口にふたりで立ち尽くした状態で、昨日のことを謝った。
そんな私からの突然の謝罪に、は?って顔をした松本くんに、構わず話し始める。
「時差ぼけで体調悪いのに、調子に乗ってお酒飲んじゃって・・・」
「しかも、たまたま通りかかっただけの松本くんにまで迷惑かけちゃったのみならず、変なうわさになっちゃって、本当にごめん!」
「先輩として、深く反省してます!」
そう言って深く頭を下げた私は、松本くんの顔も見ずに、そのまま営業部の部屋を後にした。
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ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» そう!あっちこっちにふらふらり。そんな優柔不断な子が描きやすいんです(笑)Jの攻めにご期待くださーい! (2014年9月3日 23時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - ゆん*さん» ほんとだぁ~恋愛マスターみたい(笑)ゆんさんの描く主人公ちゃんって、結構フラフラしてますよね?(笑)キライじゃないです~(笑)潤くんの攻めに期待大です~o(^o^)o (2014年8月31日 19時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ぴーまんさん» 攻めて、引いて、どう出てくるのか・・・どうぞお楽しみに☆ (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - ばにらさん» 満喫していただいてるようで嬉しいです♪第2章もどうぞよろしくでーっす! (2014年8月31日 14時) (レス) id: 6cd285a405 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん(プロフ) - 潤くんハピバ~o(^o^)o豹変潤くん攻めますね~♪ (2014年8月30日 20時) (レス) id: e9e2051c7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん* | 作成日時:2014年8月27日 23時