【Jun】 いつのまにか 《0830*BD》

41. ホント、子供 ページ41

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ちょっと、ちょっと！


すっかり目が覚めた私は、松本くんに電話を切られたことに気が付いて、思わず携帯の画面をじっと見た。


なに？


なんなの！？


自分は言いたい放題言っておいて、私がちょっとからかっただけで電話切るって。


だから子供だって言ってんのよ！


そう思ったら、私まで腹が立ってきて、


「あ、そうだ。」


収まらないイライラを抱えたまま、松本くんからもらったメールを開くと、返信ボタンを押して、


“ホント、子供だよね。”


ってヒトコトだけ書いて、メールを送信した。


送った瞬間はすっきりしたけど、5分経っても10分経っても返事が来なくて、さらにイライラが募る。


「もう、寝る！」


そんな状況に疲れて、さっきと同じようにお布団を頭からかぶった私は、しばらくはイライラして眠れなかったけれど、


気が付いたときには、いつもどおり、朝が来ていた。





朝になると、昨日の自分も若干大人げなかったかな、なんて思う。


子供相手に怒ったら負け。


そう思った私は、何事もなかったかのように普通に振舞うことに決めて会社に向かう。


それなのに･･･


“自分の席より集中できる”と言っていた松本くんは、今日に限って夕方になっても会議室には来なくって、


もしかしたら一日中外出してるだけかも知れない･･･


そう思って、社内のグループウェアで彼の予定を見てみたけれど、


「なによ･･･いるじゃない。」


この時間帯は外訪なんて入ってなくて、お手洗いに行くついでに、営業部をチラリと覗くと、ちゃんと松本くんは自分の席で仕事をしていて･･･


「なによ･･･」


イライラした気持ちを抑えながら今日の仕事を終えた私は、


「ちょっと聞いてくださいよ！」


体力をつけろ、と、ウナギやさんに連れてきてくれた櫻井さんに向かって、しょっぱなから愚痴をこぼしていた。


「いきなりどした？(笑)」


フハッて笑う櫻井さんを見て、癒される。


「いえ･･･」


しかも、これから文句を言おうと思っていた彼は、櫻井さんの後輩で･･･


やっぱりやめといたほうがいいかなあ、なんて思っていたら、


「松潤のこと？(笑)」


って、櫻井さんのほうから切り出された。



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