信じる ページ38
・
先輩たちは泣いていた。
特に3年生。
でも、Aさんは泣いていなかった。
ミーティングが終わって、俺は屋上に来た。
そこには、先にAさんがいた。
『…お疲れ様。』
国「…俺たち、負けました。」
『そうだね。』
国「こんなこと言っていいのか分からないですけど、
今日の試合、負けたのは当然だと思うんです。」
『…』
国「だって、チームとしての仕上がりが
1番なのが青城なのに、その団結力が欠けてたら、
元もこうもないないじゃないですか。」
『…国見が優來ちゃん側についてたら
変わってたのかな。』
国「え…」
『国見が私側についてたから…』
国「それは違います。先輩がやってないと
いう事実をわかってて、無理矢理でも町川側
についても、逆に嫌です。」
『そっか、ありがとう。』
そう言うAさんは、とても嬉しそうだった。
『…ずっと思ってたんだけど、
なんで私のそばにいてくれたの？』
俺は返答に迷った。
国「…Aさんを信じたかった。それだけです。」
『そっか。』
俺は、自分の気持ちに嘘をついた。
"Aさんのことが好きだからです。"
そう言えなかった俺は、とことんビビりだと思う。
『明日ね、学校行こうと思う。』
国「え、なんでですか？」
『んー、やっぱりあの場所が好きだからかなー。』
国「そうですか。待ってます。」
『…うん。』
そう言ったAさんの横顔は、
どこか寂しげに見えた。
…この時は、あんなことになるとは
思ってもみなかった。
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夢民(プロフ) - ふと開いたら素敵な作品で、涙が溢れました。小説を書くことって、私にとっては難しい事だから、こんな風に書ける事に憧れます。これからも頑張ってください、素敵な作品に出会えて幸せです (2021年8月5日 1時) (
レス) id: 21fbb4a0a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 何回も読んで泣いてました。素敵な作品に出会えてよかったです。 (2021年4月2日 22時) (レス) id: 2005a7f8cc (このIDを非表示/違反報告)
白布ん - 幸希さん» ほんとに泣きました。私この作品が大好きで何回も読み直して泣いてますし、夢主ちゃんの気持ちも分かります。もうほんとにこの作品が大好きです、、 (2020年10月24日 16時) (レス) id: 5823764a0d (このIDを非表示/違反報告)
しらすパン(プロフ) - とても泣きました。本当に素晴らしい作品でまた今度読み返そうと思います。 (2020年10月19日 18時) (レス) id: e60b228b3b (このIDを非表示/違反報告)
幸希(プロフ) - めっちゃ泣きました！ (2020年10月17日 21時) (レス) id: 22881124b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2020年8月16日 11時
