ヲタク少女は文豪さんに気に入られたようだ。 弐

67 、異性は無理です ページ24

だが、そんな太宰さんの天使発言もそこまで。
何処に泊まるんですか？と疑問を口に出せばまさかの回答が返ってきた。


そう。皆様の予想通りである。









太宰家だった。





「えっ！ちょっちょまっ。わたし女ですよ」

「うん。知ってる」

「えっ！いやその……ナオミちゃんだったり鏡花ちゃんだったり与謝野さんがいるじゃないですか！？」


少しの間が空き。




「よーく考えてご覧」


そう言われて考えてみると浮かび上がってくるややこしい図。




そりゃそうだ。と納得してしまう_____




「ふぅ。よろしくお願いします」


ペコリとお辞儀をすればいざ行かん！太宰家へ





　 ◇◇◇◇◇





太宰さん宅は、うっ散らかっていた。
蟹缶に酒瓶。住んでいる人物を知らなければ中年のオヤジを想像するだろう。


「私、これでも20代だからね？」

「知ってますよー」



太宰さんはだーっと走って酒瓶やら何やらを角に押し寄せるとちゃぶ台を出してきた。

その上にコンビニで買ったであろう食品が並ぶ。



「さあ、食べようじゃないか！」


不摂生にも程がある。何より私はこの量じゃ足りませんよ。



「あの……料理…しないんですか？」


聴けば返ってきた返事は勿論ノー。



「Aちゃんがしたいならしてもいいよ」

挙げ句の果てにはそんなことも言われてしまった。



ええ？勿論やりますとも！掃除もしてやりますよ！


第一この狭さじゃ私寝られないし

68 、お掃除☆→←66 、不調　3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す