66 、不調 3 ページ23
私は現状を理解することで頭がいっぱいだった。
いつもなら浮かび上がってくる質問の数も、今はヒラメキすらもしない。
『貴方の異能はね、人の世の断りを覆す様なものかな。異能は、其々目的があるの。貴方以外の人の異能は異能を持たぬ人を助けるために存在している』
風が強く吹き付け、彼女の言葉が聞こえづらい。
『でも、貴方の異能は違うわ。貴方は異能力者を止める異能力者』
なにそれ。わかんないよ……今まで異能力なんてなかったのに______
『貴方の異能は________』
その声が聞こえると風が強く、激しくなった。いつもなら風さんのご機嫌斜めなのかしらなどと馬鹿げたことをいうが今はそんな場合ではない。
「っあ!あの!また会えます…か……」
『いつでも会えるわ。私はあな_____』
* * * *
夢は、この世とあの世を繋げる力を持っていると聞いたことがある。
いつかは忘れたけど……
将来の自分に会えるなんて嬉しいけど、私の望んだ私じゃなかった。
そんな思考を巡らせているとカーテンがいきなり開かれた。
「っうわ!っ!太宰さん?」
「ヤッホー!」
変人な太宰さんが私の元に来た。そんなことよりも仮眠のはずがもう日が見えなくなっていた。
Aことわたしの頭の中で巡ったことは母に怒られないか、である。
高校生がこんな時間に連絡もなしに出歩いて帰れば紛うことなく、怒られる。
冷や汗を流しながら焦っていると太宰さんが一言神様のようなことを言った。いえ、言ってくださった。
「今日は友達の家に泊まるそうですって言っといたから安心して」
今、ほんのコンマ数秒だけ太宰さんが神様に見えた。
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yugi 0434(プロフ) - レッドウルフさん» お互い頑張りましょう!最近ちょっとネタ切れそうで崩壊してますがなんとか完結までお互い持っていきましょう! (2019年10月6日 21時) (レス) id: f794466f2f (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - yugi 0434さん» いいえ!レス、ありがとうございます!面白いといっていただけてとても嬉しいです!お互いに頑張りましょうね! (2019年10月6日 18時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
yugi 0434(プロフ) - レッドウルフさん» 感想ありがとうございます!返信が遅くなってしまいすみません(泣)小説読ませていただきました!ツッコミ所が多く、そうきたか!っていう展開がとても面白かったです!! (2019年10月6日 13時) (レス) id: f794466f2f (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - とっても、面白かったです!夢主ちゃんの空気読まない感じイイ……私も文ストの小説書いてるんです!よかったら見てみてください!……駄作ですが。(泣) (2019年9月20日 22時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yun 0434 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/profile
作成日時:2019年8月31日 20時