塩17 ページ18
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風呂から出て、色気もくそもないスウェットと短パンを着る
しかも、スウェットはアッパのお下がり。
だからモテないのかなぁ…
長い髪を、タオルでわしゃわしゃやりながら脱衣所を出る
ユンギがテレビをぼーっと見つめていた
案の定、髪の毛は乾かしてない
うん、察してた
『ユンギー?生きてる?てか髪乾かしてないでしょ』
頬をぺちぺち叩くと、こっちを振り向いた
YG「A…。Aは俺のこと好きだよな?」
いやメンヘラ彼女か
ノリツッコミしそうになったけど、いつもに増して死んだ目を見てやめておいた
こういう時は下手に言うとキレるからね
はーほんとめんどくせ‥
『うん、好きだよ。だから大丈夫。ほら、髪の毛乾かしてやっからこっちおいで』
答えると、ほっとした顔で寄ってきた
YG「俺も」
猫っぽいなぁ・・
ぶおーんとドライヤーでふわふわの髪を乾かしていく
自分の髪よりユンギを優先するとか、私いい人すぎん?
聖人君子やん・・(((
2人とも無言でテレビを見つめる
『そーいえば、ユンギ気づかなかったかもだけど、道にユンギに似た猫いたよ』
YG「まじ?」
『うん。真っ白い毛で、青い目の綺麗な猫〜。外国の子かな』
YG「写真撮った?」
『ううん。ユンギがへばりついててスマホ取れなかった』
YG「まじか。ごめん」
『ほんとだよー』
雑談してたら髪の毛を乾かし終わった
『ほい、できたよ〜』
わしゃわしゃとユンギの頭を撫でる
YG「ん。じゃ次は俺が乾かす」
『まじで?さんきゅ』
ドライヤーを手渡すと、今度はユンギがソファーに座る
ぽんぽん、と床を叩くので、私はユンギの足の間の床に座った
ぶぅおーんと乾かされる
この際だから言っておくか‥言いたくないけど
『あのねぇユンギ』
YG「ん?」
『私、好きでもない人と四六時中一緒にいるほど優しくないよ』
YG「・・おう」
黙って頭をわしゃわしゃーっとやられた
私の髪、長いから乾かすの大変だと思うんだけどな
YG「なんか嫌がらせされたら、俺に言えよ」
『おけ。その前に容赦なくサナが潰すと思うけどね』
YG「・・サナには俺の分も残しとけって言っといて」
『物騒だなぁー』
YG「誰のためだと思ってんだ?」
『へいへい、ありがとーございますぅー』
YG「わかればよろしい」
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作者名:ゆぅり | 作成日時:2021年10月25日 19時