どうしてこうなった！！

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俺が見てきましょうか、と言おうとしたら臣さんが遮って、立ち上がった。



嫌な予感がするなー……。









***









「登坂リーダー……」



涙ボクロはゆっくりとこちらに歩いてくる。



臣「何やってんすか、おっさん。嫌がってますよね、こいつ」



そう言って、涙ボクロは足立専務の左手を私の腕から外した。



足立「……何だ、お前。部外者は黙っててくれるか」



足立専務は思い通りにならない状況にいらいらしだす。



臣「いや、部外者でもないっすから」



「上司なんです、足立専務。



とりあえず、私はもう話すことないです……」



足立「待て！A！」



足立専務がまた私の腕をつかもうとしたのを涙ボクロが間に入ってくれる。



臣「と、いうことなんで。お引き取りください、足立専務？」



涙ボクロがいると、話ができない、と感じたのか足立専務はしぶしぶ引き下がった。



足立専務が見えなくなるのを確認してため息をつく。



「なにも聞かないんですか」



私は涙ボクロの方を見ずに、そう尋ねた。



臣「……察しつく。あいつの左手見たし」



「そうですか」



結婚指輪、見たのだろう。



けして、罪悪感がなかったわけじゃない。



愛していたわけじゃない。



自分が最低すぎて、何も言えない。



「……軽蔑しますか」



私はそう言って、うつむいた。



臣「別に。お前は頭悪くないから、どーせ何か考えたんだろ。



にしても、男見る目ねえのな笑。



つーか、その腕赤くなってるぞ、冷やした方がいい」



「あ、ほんとだ……」



足立専務からつかまれていた腕は赤く変色していた。



そりゃ痛いわけだ。

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