Too late...？【亜×涼】3

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涼太side






俺も俺なんやけどさ。





さらっと呼び捨てに出来ればいいのに、それはなんだかできなくて。





亜嵐くんが紡ぐ、"A"っていう音がすごく特別なんじゃねえかなって感じるんだ。





洗面所で手を洗いながらそんなことを考えた。





でも、最近は前より笑顔を見せてくれるし、いいこともある。





やっぱり、無理に付き合ってもらったんだから、これくらいは我慢せな、な。





そう思いながらリビングに戻った。





「ねえねえ、亜嵐ー、今日さこの新しいにんじんドレッシング使ってみてもいいー？」





涼「……へ？」





「あれ、涼太くん、にんじんだめ？」





涼「いや、なんでもええよ、うん」





「そしたら、かけちゃうねー」






Aちゃん、今、亜嵐って言わなかった……？






Aちゃんをちらっと見るも、特に何か気にしてる様子もなく、無意識だということが気付かされる。





……気のせいかな、俺の。





「……涼太くん、どうかした……？」





涼「いや、本当になんでもないよ？





肉じゃが美味そうやね笑」





「今日はね、ゆっくり煮込めたからねー笑。





でも、じゃがいも型崩れしてるかも笑」





涼「味染み込んでてええんちゃう？」





アハハと笑いあってご飯を食べた。





美味しいはずなのに、味を感じることが出来なかった。





おかしいなあ、俺、食べるの好きなはずなのに。





聞き間違いかもしれない。





でも、それでも。





俺の心を抉るには十分だった。

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