42話 ページ44
夜空side
さっきの事が頭にチラついて、悶々としたが俺は帰路に着いた。
途中、電柱にぶつかりそうになったり、溝に足を引っ掛けたりしたがなんとか家にたどり着くことは出来た。
･･･正直こんな家には帰りたくなかったが、今日はしょうがない。
鍵をポケットから取り出して、気付かれないようにドアを開ける。
だが駄目だった。耳が良いのか、察しがいいのか、ババアと姉貴が玄関まで来た。
あぁもう最悪だ。
「よ、夜空･･･おかえり。」
「今日は早かったんだね、ご飯出来て･･･」
そんな2人の言葉を遮って俺は尖った言葉をいつものように投げつける。
「うるせぇ、話しかけんなっつったろうが。」
だが今日は本当に運が悪かった。
まさかとは思っていたが、親父が家に帰ってきていたのだ。
いつもは夜中に帰ってくる親父が、今日は20時前に帰ってきている。
俺は舌打ちをして、部屋に戻ろうと階段に向かおうとしたがそれを阻止するかのように親父が口を開いた。
「夜空、勉強もせずにフラフラと何処ほっつき歩いていたんだ。･･･お願いだから俺の顔に泥を塗るような真似はするなって何度言わせたら気が済むんだ？」
俺はその言葉にイライラして、おもむろにカバンからテスト用紙を取り出し親父に投げつける。
「これ見て勉強してないとでも言えんのかよ。」
「･･･たかが80点台のテストで大きな口叩くんじゃない。こんな点数誰にでも取れる、いいか夜空。次から俺の顔に泥を塗るような真似をしたら･･･縁を切るからな。」
親父はそう吐き捨ててテストを床に投げた。
ババアはそのテストを拾い上げ、なんて事言うのと怒っている。
そんなババアを姉貴が宥めていた。
なんなんだ本当。
怒りがこみ上げてきて、俺は親父に突っかかった。
「うるせぇんだよ、周りの顔ばっか気にしやがってイライラさせんな･･･！俺はテメェの息子になりたくてなった訳じゃねぇんだよ！」
「なっ、父親に向かって･･･！」
「は？縁切るっつったのどこの誰だよ、こっちからそんなもん切ってやる。」
俺はそう言って家を出た。
ムカつくムカつく、親父も、見てるだけの姉貴も、ババアも、この世界も！
何故か目頭が熱くなって、地面に染みを作った。
誰か助けてほしい、誰か･･･
俺は一目散に宛もなく走った。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (
レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
綾 - とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます！更新頑張ってください！ (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります！ (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね！ (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優桃 | 作成日時：2017年8月21日 14時
