32話 ページ34
夜空side
家の前に着いたが、どうも入る気になれない。
そのままゲームセンターにでも行こうかと思ったら玄関が開いた。
「いいのかい？今日は･･･」
「いいのよ、どうせ夫は遅くなるから･･･！？よ、夜空！？な、なんで･･･」
玄関から出てきたのはババアと知らない男。
きっと今からホテルにでも行くんだろうな、そんな事を考えていたが何故か急に、無性にイライラしてきた。
「俺が家に帰ってきちゃ悪ぃのかよ、ババア。」
俺がそう言うと、ババアはあっという間に目に涙を溜めはじめ泣きそうになっていた。
「ちょっと、夜空くん。君、お母さんに向かってなんていう口の聞き方をしてるんだ！」
知らない男は俺の肩を掴む。
俺はその手を思いっきり振り払った。
「あ？人の家に入り込んでアンアン言ってんのはどこの誰だ？関係ない奴が俺に話しかけんじゃねぇ、とっと消えろ！ホテルにでも何処にでも行きゃあいいじゃねぇか。」
「なっ･･･！」
「やめて･･･っ、夜空は悪くないの･･･悪いのは全部私なの･･･」
ババアはとうとう泣き出した。
そんなババアの肩を優しく持って、男は車に乗り込んでどこかへ行ってしまった。
「チッ、うぜぇんだよどいつもこいつも。」
俺は玄関を乱暴に開けて、靴を脱ぎ捨てた。
足音を大きく鳴らし、自分の部屋に入る。
やっぱり親の浮気現場を目撃するのは、一応子供である俺にとっては嫌なものだった。
親父が仕事仕事で帰ってこないから、あんな風に浮気してんのは知ってたけどな。
夫婦喧嘩も酷かった。
はぁ、とため息をつきベッドに倒れ込むと同時にスマホが鳴り響く。
ベッドに倒れたまま、カバンを漁りスマホの画面を確認するとそこには先生と表示されていた。
「えっ、な、なんで･･･」
俺は慌てて電話に出た。
「もしもし･･･！？」
『あっ、もしもし相浦･･･？って慌てすぎじゃない？声でバレバレだよ。』
先生は電話の向こうで笑っている。
俺は恥ずかしくなって少し咳払いをして誤魔化した。
「別に慌ててねぇよ、で？なんか用？」
『ん〜･･･なんとなく。僕が掛けたかったから掛けただけだよ。相浦、テストで疲れてるから癒しになってあげようと･･･』
「は！？んなもん、余計なお世話だよ。用がないなら切るけど？」
本当は切りたくなかったけど、なんとなくそう言ってしまった。
『ふふ、うん。テストお疲れ様。楽しみだねテスト結果。じゃあね相浦、期待してる。』
そう言って電話が切れた。
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優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (
レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
綾 - とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます！更新頑張ってください！ (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります！ (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね！ (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優桃 | 作成日時：2017年8月21日 14時
