37話 ページ39
夜空side
俺はゆっくりとした足取りで先生の家に向かっていた。
学校で暁人達と約1時間ほど時間を潰してから先生の家に行こうと考えていたからだ。
でも、学校から近いせいもあるのかもう着いてしまった。
4階の402号室が先生の家だ。
ポケットから鍵を取り出し、開ける。
すると、先生の匂いが俺の鼻腔をくすぐった。
まるで先生が近くに居るようで、今はまだ居ないのに、俺の鼓動は早くなった。
「･･･初めて来た時より、なんか緊張すんな。これ･･･」
靴を脱ぎ、リビングに向かう。
今は5時45分。
先生は6時には上がれるからって言ってたから、帰ってくるのは6時20分ぐらいかな。
それまで暇なので、俺は綺麗に飾られている棚を眺めることにした。
この写真は、多分だけど写真部の部員達と撮ったやつかな･･･
あ、まだ俺と先生がこういう関係になる前に暁人達と撮った写真まで飾ってある。
俺は少し嬉しくなった。
「早く帰ってこいよ、史人･･････」
なんて、な。
って、何俺先生のこと呼び捨てで呼んでんだよ気持ち悪い。
急に1人で恥ずかしくなって手で顔をあおいでいると、ガチャンとドアが開く音が聞こえた。
先生が帰ってきたみたいだ。
俺はすぐ近くにあった座布団の上に圧倒的速度であぐらをかいて座った。
「ただいま〜、今日はちょっと早く上がらせてもらえたんだ･･･って何汗かいてるの？そんなに暑いならクーラー付けても良かったのに。」
先生はそう言いながら、ネクタイを緩める。
そんな仕草にドキッとして、鼓動がまた早くなった。
「べ、別に暑くねぇし。」
「そう？あ、今日泊まってかないんだよね？ご飯ぐらいは食べて行きなよ。」
先生はエプロンを身につけて、冷蔵庫を漁り出す。
「ん、ありがと･･･俺も手伝う？」
「いや大丈夫だよ、うーん、ハンバーグぐらいしか作れないけどいい？」
ハンバーグは昔から好きだった。
俺が頷くと、先生は何故かニヤニヤと笑いだす。
「おい、何ニヤついて･･･」
「ハンバーグそんなに好きなんだね･･･顔に出てる。可愛い〜」
そう言って俺の頬をつつく先生。
あ〜、もうやめろ。
そんな目で見るんじゃねぇ。
俺の顔はみるみるうちに赤くなる。
可愛いなんて男に言うんじゃねぇよクソが。
「うっ、うるせぇええええええ！！！！！」
俺はそう叫んで、先生の足を蹴った。
「うわっ、ちょ、痛いよ相浦〜！」
「可愛いなんて言った罰があたったんだよ。」
そう言いながらも俺は笑っていた。
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優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (
レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
綾 - とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます！更新頑張ってください！ (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります！ (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね！ (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優桃 | 作成日時：2017年8月21日 14時
