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22話 ページ24

夜空side

俺は成り行きで、毎日放課後に先生に勉強を見てもらう事になった。
べ、別に先生の家にまた行きたいから頑張るなんてそんな事じゃないからな。
そして今は数学を教えて貰っている。

「いい?相浦、これはこの公式を当てはめて解くんだ。やってみて。」

「ん・・・こう?」

「・・・!そう!やれば出来るじゃん、凄いよ相浦!」

先生は満面の笑みで俺の頭をわしゃわしゃと撫で回す。恥ずかしくて俺はつい強い言い方をしてしまった。

「ガキ扱いしてんじゃねぇ!」

「ごめんごめん、でも僕から見ればまだまだ子供だけど。」

「チッ・・・あ、そうだ。勉強だけしても面白くねぇからさ。1日1回俺の質問に答えて。」

俺はそうさり気なく先生に提案する。
先生は少し困った顔をして笑った。

「質問内容にもよるけど・・・」

「そんな変な質問なんかする気ねぇよ。いいじゃん、つまらねぇし・・・ただ勉強するだけなんてさ。」

「はぁ、しょうがないな・・・分かった。今日からテストまで時間は沢山あるからね。安城マスターになっちゃうかもよ?」

先生は頬杖を付きながら、いたずらっぽく笑う。夕日でオレンジに照らされた先生が綺麗で眩してくて、キラキラしていた。

「あ、その代わり・・・僕も君に宿題を出します。」

「は?俺家で勉強なんかやらねぇよ。」

「勉強はやってほしいんだけど・・・簡単な宿題だから。」

「チッ・・・分かった。」

そう答えるとまた先生はニコニコと笑う。
さっそく俺は今日の質問をしてみた。

「じゃあ先生、自己紹介してよ。」

「えぇ?いきなりだなぁ・・・僕は安城史人。高校の国語科の教師だけど中学の教員免許も持ってるよ。他にも色々。誕生日は8月5日で、ちょうど夏休みに被ってるから誰にも祝ってもらえないのが悩みかな。・・・こんな感じでいい?」

「ふ〜ん・・・誕生日、8月5日なんだ。その日ってあれじゃん。夏祭りで花火があがる日だったよな。」

「そうそう、花火なんて音だけしか聞いてないよ。また見たいな。」

「俺も花火、長いこと見てないよ。」

俺はそう呟きながら、さっき教えてもらったやり方で問題を解き進めていく。

「できた。」

「あ、3問間違えてる。けど最初よりは合ってる!やれば出来るんだね。」

先生は採点をし終えたプリントを俺に渡した。
最初にやった時より丸が増えて、素直に嬉しかった。

「じゃあ明日もよろしく、せんせ。」

「うん、あ!これ今日の宿題。」

「ん、じゃ。」

「また明日。」

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優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
- とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます!更新頑張ってください! (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります! (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね! (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優桃 | 作成日時:2017年8月21日 14時

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