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トマトジュース ページ6

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一つのメニューを二人で覗き込む伊野尾さんと薮さん。




そんな仲良しな光景を横目で見ているお暇俺。







「俺、トマトジュースがいいな〜……って無いか」







トマトジュース、トマトジュース、トマトジュース………



あ、あったかもしれない。






確か高木が
「週一で来てくれる友達が飲みたいって言ってたから。もし飲みたいっていわれたら出してやって」
って言ってた……。




成程。
その時の友達って、伊野尾さんのことか。







「と、トマトジュース、ありますけど…」





バッと目を輝かせながら顔を上げる伊野尾さん。




ナイス!って此方を見る大ちゃん。







「マジでー!じゃ、それでお願いします!」






喜んでる。なんか嬉しいかも。







「トマト……なかなか悪趣味だよな」




「うるせぇよ。よそはよそ。うちはうちだろ」





「何処ぞの母親だよ」







喧嘩はおやめ下さい、なんて言って引き離したかった。





でも、そんな立場じゃないし。



何より、2人が笑っていたから。








「あー……俺夜ご飯食ってこ。ハンバーグお願いします」






そう言って、薮さんは此方を見た。








それはもう女の子なら悶絶するような笑みで。




けど、

その目は挑発的で。








刹那、理解した。




彼は今後恋敵になるだろう。






「……はい」









てか、それ俺に言う事じゃないですよ。





と思ったけど、口に出せるもんじゃないけどね







オーダーを報告する為に厨房へと身体を向ける。



感じるのは敵対的な視線。







視界の隅には、水を飲む伊野尾さん。








この恋、勝ち取ってやる。







.

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作者名:すもも | 作者ホームページ:__  
作成日時:2018年4月7日 21時

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