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「そんなことないよ、かっこいいよ。」


そう言って、彼の頭に手を伸ばす。





「迎えに来てくれてありがとね、傘も。」



そのまま頭を撫でようとしたとき、伸ばした手が彼の手に包み込まれて。


驚いて手を引こうとしたけど、びくともしない。






ラ「もー、いっつも俺ばっかり子供扱い。」


「そ、そんなこと…」


ラ「あるよ。だって他の人にはしないじゃん。」




手は繋がれたまま、彼が少し距離を詰める。






ラ「ちゃんとこっち見てよ。」



真っ直ぐ目を見つめられ、逸らしたいのに逸らせなくなる。





ラ「…この状況で、さっきと同じこと言える?」


「さっき…?」


ラ「そう。」


「迎えに…来てくれて…」


ラ「違う、その前。」




そう言う彼の瞳には、どんどん熱がこもっていく。




「か…かっこいい、よ…」


消え入るような声は、微かに震えた。





ラ「んー?聞こえない。なぁに?」


からかうように言う彼は、ものすごく楽しそうで。






「ぜ、絶対うそじゃん…!」


ラ「ふふ、だって、Aちゃんめちゃくちゃ照れてて面白かったから。笑」


「さいてー!いじわる!笑」


ラ「ごめんごめん。笑」




やっと、握られた手から温もりが離れる。





ラ「男にかっこいいって言う意味考えなきゃ。誤解されちゃうよ?」



また大人びた顔になる彼に、返答を迷っていると。





ラ「あ、でも俺だけにしてくれるなら、やっぱり撫でてもらおっかな。笑」






ケラケラ笑う彼に差し出された傘に入るのが、精一杯だった。

甘えてもいい?黄。→←コドモじゃない。白。



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作者名:みるくかぷちーの | 作成日時:2022年10月4日 17時

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