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亮「そう。日本語で言うと、"薄明"。」
「薄明…」
亮「うん、この現象について論文を書くんだけど…」
そんな話を聞きながらも、空の色はどんどん変わっていく。
康「あべちゃーん！ちょっと確認してー！」
康二くんがカメラのモニターを私も見える位置まで下げてくれた。
彼の撮る写真はどれも息を呑むほど美しい。
さすがプロのカメラマンだ。
亮「めちゃくちゃいい！全部データもらいたいくらい。」
康「全部でもええよ〜。」
亮「全部だといくら？」
康「いやお金なんて取らんて。笑」
亮「え、でも悪いし…」
康「俺らの仲やん！今度添い寝してくれたらそれでいい。」
「いや」
亮「そんなことでいいの？」
「そんなことなんだ。」
…どうやら今はツッコミ役は不在らしい。
そんな会話を横目に、私は、肩にかけたブランケットに冷えた身体をうずめる。
亮「…冷えてきたね。そろそろ帰ろっか。」
その一瞬で亮平さんが、私の心中を言い当てる。
康「俺もそろそろ限界やわ！戻ろ戻ろ！」
康二くんがカメラを仕舞い、手のひらを擦り合わせている。
亮「てかブランケットだけじゃさすがに寒いでしょ。」
そう言うと、自分の上着を私に羽織らせてくれた。
「だ、大丈夫です…！」
亮「気にしないで。女の子は身体冷やしたらだめだよ。」
「ありがとうございます…」
康「手繋いで帰る？」
亮「あー、それは俺が許さないな〜。笑」
康「なんでやねん！笑」
すっかり星空に変わった景色の下、3人で肩を並べて帰路についた。
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作者名：みるくかぷちーの | 作成日時：2022年10月4日 17時
