ににたんとメダル ページ22
「位置に着いて 」
晴れ渡る青空
「よーーーい」
スターターピストルの音が響き
一斉に走り出す子供たち
我が子を応援する声援に
急かすような曲が流れて
園内の小さなグラウンドは盛大に賑わっている
今日は ににたん達の幼稚園の運動会
ににの一家に混ざって
あたしとオンマも応援
ににの出るかけっこは午後かららしく、午前中はタオ君とおせふん君のかけっこの応援をする
子どもたちの塊から抜きん出て
走り抜けるタオ君
華麗にトップで走り切ると
先生から1位の旗をもらい
ぐるり、とまわす
「タオ、いっちばーんっ！！」
そのままぐるぐると
長い棒を回し続け
「タオ君！危な…きゃっ！」
先生までも手を出せない状況に
騒然とするグラウンド
「こらっタオっ！」
と、そこへ鶴の一声
応援に来ていたクリス君の声が響き、タオ君の棒術がピタッとストップした
しょんぼりしたタオ君を抱き上げクリスくんが颯爽と退場すると
観客たちから小さく拍手が沸き起こり、これにクリスくんは手を軽く上げて応えるのだった
いつもはのんびり穏やかな
おせふん君
でも
「よーい」
その声でグッと目に力が入り
スターターピストルの音と共に
その細い足が力強く地面を蹴る
「なんだか…
いつもの おせふん君じゃ
ないみたい…」
思わず口からこぼれる言葉に
「うん」
「なんか、迫力あったよね」
ににたんのお姉ちゃんたちも頷く
軽やかにゴールテープを切ると
タオ君とは対象的に大人しく
1位の旗の前にペタンと体育座り
「あ」
「こっち向いた」
あたしたちに気付くと
ふにゃりと笑って手を振ってみせる
「いつもの おせふん君だ」
「うん、ふにゃふにゃだ」
そうして
おせふん君たちが退場すると
お昼ご飯の時間になった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1962人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にに(プロフ) - 久しぶりに読み返して泣きそうになりました。暖かく鮮やかな眩しいジョンインとヌナが幸せになりますように。 (2016年2月20日 4時) (
レス) id: 64f947eed1 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - ももたろうさん» ももたろうさん、コメントありがとうございます！嬉しいお言葉までいただき、本当にありがとうございます！ににたんって絶対幼少時代からイケメンだと思いません？（笑）人の心を読み解くのに長けてそうな気がするんですよね！またぜひ遊びに来てくださいね (2016年1月3日 22時) (レス) id: 12583e7c2a (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あおいさん» あおいさん、コメントありがとうございます！幅広いヌナ層の方々に想像しながら読んでいただきたく決まった年齢設定は設けてません。が、だいたい話の流れ上、10〜13くらい離れてるかな、と勝手に想像してます← (2016年1月3日 22時) (レス) id: 12583e7c2a (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 優華さん» 優華さん、お返事が大変遅くなり申し訳ありません！！心が暖かくなる、なんて嬉しい言葉をありがとうございます！いつも考えなしに出たとこ勝負なので纏まりがなく後悔しっぱなしですが（笑）暖かいお言葉をいただけると勇気をいただけます。ありがとうございました！ (2016年1月3日 22時) (レス) id: 12583e7c2a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろう - 最高でした・・・(泣)ににがかわいかったり、かっこよかったり・・・子供の時からイケメン＾＾すごくおもしろかったです (2015年12月31日 13時) (レス) id: e2049e8ae6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みこ
| 作成日時：2014年5月25日 18時
