冥界の主と少年。 (ページ9)

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兄貴。2 ページ9

少年は意外と紳士だなおい。

って言うかこの男の子(？)はそんなにお偉い方なのかグラサンかけた怖いボディーガードが付くほどお偉い方なのか!?!?

え、これ私もお辞儀するべき？冥界さんよりランク上??いやいやまさか!こう見えても、冥界さんは結構なＳレアだぞ!?

「ってなんかいつの間にか仲良くなってるし!!」

私がいろいろ考えてるうちに少年と男の子(？)はすっかり仲良くなったようでベンチで世間話を始めていた。

少年は私に気がついて、ベンチから降りてきて、紹介をし始めた。

「紹介します。こちらが冥界の主こと冥界さんです。」

「ど、どうも？」

なぜか疑問系になってしまった。

だってこれ、敬語使うべきかどうかわかんないじゃん！

「そしてこちらが兄貴です」

「え、名前は？」

「兄貴です」

「え」

「兄貴です」

「………」

「兄貴です」

「……なんかすいませんでした!!」

少年曰く、兄貴は何をするにも人々を和ませる力を持っているらしい。

それに加えて可愛い容姿だから天国にも地獄にも冥界にも多くのファンを作っている。

あのグラサンのボディーガードは子分でありファンクラブの人達らしい。

そしてあの人だかりももちろんの事ファンの人達。

「兄貴は俺らのアイドルっす!!」

グラサンのボディーガード、ファンクラブの人達が騒ぎ出す。

「めちゃくちゃ人気者だな。」

「いい人ですからね。」

「そっか……」

皆に優しい人のところに人は集まる。どこでも一緒だな。

そう思って兄貴の方を見てると少年がツンッと私の袖を引っ張った。

「大丈夫です。ランクは冥界さんのほうが上です。僕はアイドルだの人気者だの興味無いんで」

「慰めるなよ!!!別に悲しんでねーよ!!!それにお前はドＭにしか興味がないことも知ってるわい!!」

「そうですか」

「ほら買うもの買ったし帰るぞ」

「はい… あ、」

帰ろうとすると少年は何かを思い出したように声をあげた。

「ん？なんだ？」

「いえ、いい忘れましたが兄貴さんが『ヤ』のつく人だというのは間違いありません。」

「え」

冷や汗がダラダラ流れ出る。ま、まさか…

「しかもお頭のようです」

「だと思ったよ!!」

～冥界の主観察日記～

･冥界の主はやはり『ヤ』のつく人達が苦手。

･冥界さんは意外とよくヤキモチを焼く。

「だからやめろって!!なんか子供みたいじゃないか!!」

「見た目は大人、頭脳は子供その名も」

「めいk「やめろぉおおおおおおお!!!!」