冥界の主と少年。 (ページ26)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:29,771 hit

援助隊。ページ26

「……」

「………」

私は正面に座る少年を静かに睨んだ。
と言ってもあまりにも大きな未確認物体で隠れてしまって、頭のてっぺんしか見えていなかったけど。

少年があの日以来 (詳しくは22話からご覧ください) 機嫌を直してくれないので、ご機嫌取りのためオムオムを奢ると口走ってしまい、こうやってファミレスへ来ているわけだが。

「おい…何なんだこれは説明しろ」

「……………オ、オムオムです」

「今さっきの間はなんだ!!?自分でもちょっと違うって思ってるでしょ!? これどう見ても謎のドロッとした塊じゃん!! 未確認物体じゃん!!!」

「いいえ、これはれっきとしたオムオム…れっきとしたオムオム…れっきとしたオムオム……」

「無理やり自分に言い聞かせてるじゃねーか!!! あぁもう!! 無理すんなって!! 見てるこっちが悲しいわ!!」

少年はしばらく頭を抱えてたかと思うと、またいつもの無表情に戻り、ケータイをいじり始めた。
現代っ子め…

…そう言えば少年、ケータイなんて持ってたっけ。

「おまえ、それ…どこで「もう大丈夫です」

コイツ…また私のセリフにかぶせてきやがって…わざとか。

「大丈夫って何が」

「援助隊ですよ」

「は？」

少年の言葉に思わず聞き返した。
援助隊って…そんなの呼ぶほどピンチなのか？
この未確認物体のために世間様を騒がすのか？

「見た目や味はともかく、こんなに大きいのはいくら僕たち二人でも食べきれないので、知り合いを呼んで、みんなで食べようと思いまして」

「あぁ…なるほど」

援助隊ってそういう事か。
この未確認物体をどうにかできそうなので、とりあえずホッとした。
しかし、よくよく考えればコイツ知り合いなんて…

「お待たせ～ごめんね～親戚のみんなが一緒に行くって言って聞かないから、みんな連れてきちゃった！」

そう思った矢先にファミレスのドアが音を立てて開いた。

「え、ええええ！？」

「よう待たせたな」

「兄貴！上着を!!」

「兄貴！どうぞ!! お座席です!!」

「あぁ…悪いな」

なんか余計な人いっぱい来てるんだけど！？

※作者の文才の問題のため、次回へ続きます。

～冥界の主観察日記～

・もう何も記録することはありません。

「いやいや待って⁉冥界さんそんな空っぽな人じゃないから！もっとよく観察して！」

「え…観察して欲しんですか…？冥界さんもしかしてへんt」

「違うから…もうやめてくれ…私も読者ももうそのネタ飽きたから！」