前世の私は貴方と恋人【風柱】 (ページ4)

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『はぁ…はぁ…』

1時間目の理科が終わり、私は不死川さんを探しに行った

久しぶりに走ったのか体力が全然ない
たった少しの短い廊下でも。

『はあ何処にいるの…？』

もう諦めて次の授業の準備をしようかと思った時だった

｢誰か探してるのかｧ？｣

あ。この声＿

振り返るとそこには、今まで私がずっと求めていた不死川さんが立っていた

やっと逢えた。顔を見れた。声を聞けた。この機会を絶対無駄にはしてはいけない

しかしとても緊張しているのか口が籠もる

『えっと…不死川さん…私のこと、覚えてます？』

｢ん…お前かｧ？見た事ねｪな｣

『え、？』

この時私は体の何処かがプツンと糸がハサミで切られた感覚がした

あれ、私の予想してたストーリーと違う

あれ…？

｢お、おい、お前泣いてんのかｧ？どうしたｧ｣

『あっえっと…！すみません何でも無いです！さよな
･･
ら不死川先生！！！！』

｢あ、おい！｣

無理。無理これ以上聞きたくない

やっと逢えたと思ってたのに

勝手に期待して勝手に喜んで。あの一言だけでめちゃくちゃになった

そもそも前世の記憶すら私の妄想では無いのか？

『あれ…前世の記憶って何だっけ』

私の人生はそんなに甘くないようだ