何や、まだ、現実感がないってゆうか… ページ40
「出番が終わったら、後は夜まで空き時間やから、ここでちょっとだけ待っとってな」
劇場近くのカフェで、アイスティーを買った。
手持ち無沙汰やから、お話の続きを描こうかな
有り難い事に、沢山のコメントを頂いてて
こんなあたしの拙い文章を、待って下さってる人がいてくれる。
タブレットの編集画面を開いて、前回までのお話を読み返した。
周りの喧騒やBGMが遠くなってゆき、頭の中では、登場人物たちが動き出し、話し始める。
編集画面に、それぞれが話す台詞や、心の内、思い描いた場面を打ち込む。
ん、描けたけど文字数が収まらへん。
どっか、削れるところ、ある？
漢字変換で、収まらへんかな？
プレビュー画面にして、句読点や誤字脱字を確認しながら、サラッと読み返す。
ん〜、ここを漢字にして
あ、重複表現、削って…
出番が終わって、カフェに来てみたら
タブレットを操作してるA。
めっちゃ集中しとる？
俺が来たんも、気付いてへんみたいや
カウンターの隣席から、横顔を見てた。
編集作業を終えて、非公開チェックを外す。
保存して、すぐさま読者画面を開いて、ひとまず先程のページを読み返す。
今度は、目次に飛んで２〜３ページ前から最新ページまで読んでみる。
ん、大丈夫
『ふぅ〜』
タブレットから顔をあげて、氷が溶けきって薄くなった、アイスティーを飲んだ。
「なるほど、そうきましたか〜」
『…えっ？』
隣でスマホ画面を見てる、健人さん。
「まさか、こんな展開になるとは〜、ほほぅ」
「早速、読ませてもらったで！」
『えっ？…あっ…何や、恥ずかしい』
「恥ずかしい？何で、いっつも読んでるのに…」
『やっ、その、こんなすぐ近くで、今、描き上げたばっかりのんを、そんな…』
「続き、楽しみにしとるから」
笑いかけられて、また、顔が熱くなる。
『ありがとうございます。頑張り、ます』
「ほな、行ける？大丈夫？」
『あ、はい』
「不動産屋さんには、連絡しといたから」
タブレットをカバンにしまって、２人で店を出た。
「駅から近いし、セキュリティもしっかりしとるから」
「陽当たりもええし、A、気になる事とか有ったら、何でも言うてよ」
『特にはないし、何や、まだ、現実感がないってゆうか…』
「明日、図書館に今後の話とかしたり、荷造りしとったら、それから、なんちゃうん？」
『そうなん…かな？』
部屋を見終わってから、MUJIカフェで２人、遅めのランチを食べてた。
俺が居場所を確保するから。→←夢みたいやし、泣きそうになる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「お笑い芸人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すーゆみ(プロフ) - 朝凪さん» めっちゃ嬉しいです。コメントありがとうございますm(_ _)m只今、現実世界で将来のための最終ミッションのため、更新が中々できていません。お待たせしちゃって、ほんまに申し訳ありませんm(_ _)m (2022年1月11日 7時) (
レス) id: dfaa17b8c0 (このIDを非表示/違反報告)
朝凪 - 設定やストーリーが素敵で一気に読み進め何度も読み返しています！ 要所要所の言い回しも綺麗でとても好きです。続きが読めるのを楽しみにしています (2022年1月6日 1時) (レス) @page39 id: f50a50fbe1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すーゆみ | 作成日時：2021年1月20日 21時
