既読にならへんラインと、帰りの新幹線。 ページ29
ライン、既読ならんかったし
もちろんAから、返信なかった。
もう、何回目か解らんくらい確認しとるけど
A、どうしたんやろ
「おい〜健人、そろそろ着替えろや！」
「ん…わかった」
洲崎がキレるから、仕方なしにスマホをカバンに突っ込んだ。
ななみちゃんに手を振って、新大阪駅に向かう。
スーツケースがちょっとした段差に引っ掛かって
『はぁ〜、行きは段差も笑えたけど、さすがに帰りは、しんどいなぁ』
「ボクが、お持ちしましょか？」
『えっ？』
左手で、軽々と持ち上げてくれたんは
『九条、さん』
「ボク、いっぺんゆっくり、岡山行ってみたかったんよ」
笑顔の九条さんに驚いてしまって、何にも言えずに
スーツケースを転がす彼に、左手を引かれて歩き出す。
夕べから、スマホの電源切ってたんは、すっかり忘れてたし
それに気付いたんは、家に着いた後やった。
「なぁ、岡山ってやっぱりキビ団子が名物なん？」
『大手まんぢゅうや、むらすゞめもあります』
「へぇ、そんなんあるんやねぇ」
『そんな事より九条さん、ほんまに岡山に来るつもりですか？』
「まぁ、そうやね」
ちゃっかり、あたしの隣に座ってるし
『もしかしたら隣、誰か来られるかも、しれませんよ』
「そしたら、お願いして違う席に変わってもらうし」
「あ、すいません！」
通りかかった乗務員さんに
「この席で岡山まで、行きたいんですけど」
「はい、少々お待ち下さい」
端末で、調べてはる。
「あ、大丈夫ですよ」
「あ〜、良かった」
「では、今精算させて頂いて、よろしいでしょうか？」
「はい！お願いします！」
「ほら〜、やっぱりボクのために、席空いてたやん！」
手続きしてはる、乗務員さんを横目に、耳元で囁く。
窓際のあたしは、身体を寄せる九条さんを避けれへんし
たまたま周りには、誰も座ってへんから
「はい、お待たせ致しました」
切符を渡した乗務員さんは、一礼して行ってしまう。
「それにしても、ガラッガラやね。この車両」
『そう、ですね』
「なぁA」
『はい』
「もう、健人に抱かれたんやろうけど、そんなんボク、別に気にせえへんから」
『なっ…えっ何で、そんな事言うんですか』
「やっぱりな」
『えっ？』
「健人も、Aも、すぐ顔に出るんやね😂」
固まるあたしに、爆笑してる。
「トボけたつもりなんやろけど、昨日健人も、めっちゃ動揺しとったわ」
シェアハウスやし、健人さん、正直やから
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すーゆみ(プロフ) - 朝凪さん» めっちゃ嬉しいです。コメントありがとうございますm(_ _)m只今、現実世界で将来のための最終ミッションのため、更新が中々できていません。お待たせしちゃって、ほんまに申し訳ありませんm(_ _)m (2022年1月11日 7時) (
レス) id: dfaa17b8c0 (このIDを非表示/違反報告)
朝凪 - 設定やストーリーが素敵で一気に読み進め何度も読み返しています！ 要所要所の言い回しも綺麗でとても好きです。続きが読めるのを楽しみにしています (2022年1月6日 1時) (レス) @page39 id: f50a50fbe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すーゆみ | 作成日時：2021年1月20日 21時
