なんやwww可愛いくってwww ページ4
洲崎side
一昨日は、なかなか電話を切られんくて、バカップルみたいやって笑いあった。
10時前に病院に着いたら、Aはエントランスで待ってくれてた。
「おはようA。」
『おはよう、洲崎さん。』
俺を見上げるAの笑顔は可愛くて、愛おしくて。
「一昨日、あれから健人来た？」
『電話が終わってすぐにノックされて、今日の予定を聞かれたから、"洲崎さんと先に約束しちゃった。"って言ったん。』
「うん。」
『"京都行くん？"って聞かれたけど、山田さんに話してたんやね。』
「一昨日、楽屋で。」
その時、洲崎さんのスマホから着信音が響いた。
「.....え？何で.....。」
画面を見て、表情を曇らせる。
マナーモードに切り替えて、またスマホをしまおうとしてる。
やけど、バイブ音は止まらない。
『出なくて、ええの？』
尋ねるあたしを見つめながら、困った顔で話し始める。
「はい。」
〈今あたし、洲崎さんの家まで来てるんよ。〉
「え、何で？」
〈もらった物、全部返したいし。〉
「今日はあかんから、また今度にしてえや。」
〈来るまでずっと待ってるから！〉
「え、待って.....、もしもし？」
Aside
通話の終わったスマホ画面を、困った顔で見てる。
『洲崎さん、行ってあげて。』
見上げるあたしの手を取って、タクシーに向かって歩きだす。
「京都行く前に、ちょっとだけ寄り道させて。」
『えっ.....。』
車内であたしの手を離さへんまま、
「ごめんやで、なんや面倒くさい事に付き合わせて。」
『あたしが一緒に行ってもええの？』
「せっかく今日は初めて二人っきりで過ごせるんやから、一分、一秒もAと離れたくないやん？」
睫毛の長いクリクリの瞳で、ちょっと拗ねたようにあたしを見る。
見つめられてどきどきしちゃう。
「Aは俺と一緒に、おりたくないん？」
なんや、可愛い。
頬っぺた、ちょっと膨れてるし。
つい、膨れた頬っぺを人差し指でつついちゃった。
「もう.....なにぃ？」
『だってwww、なんや、可愛くってwww。』
「可愛い言うなや！」
口を尖らせて怒ってるんが、やっぱり可愛い！
洲崎side
元カノが俺の家まで来てて、どうしよかと焦ったけど、物の受け取りだけやし。
Aと一瞬でも離れたくないねん。
大笑いしながら、俺の頬っぺたをつついてきたA。
あぁなんや、めっちゃ幸せやん。
やけど、タクシーを降りたら元カノが俺らを冷ややかな眼差しで見てた。
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作者名：すーゆみ | 作成日時：2020年8月29日 20時
