Always beside me theird "Takafumi Suzaki" (ページ23)

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ざわざわからの、侵入者。ページ23

Aside

あたし、またいらん事言うて、あの子を嫌な気持ちにさせてしまった。

たぶん、妃と同い年くらい？

事情があるんやろけど、食事の支度もお弁当も全部、あの子が作ってるやなんて。

あたしが家の事をやり始めたんは、大学院に進路を決めて、すぐくらいやった。

高校と違って、大学は時間に融通が効くから。

急いで追いかけて、声をかけた。

『さっきは、ごめんなさい。余計なお世話やと思うけど、あたしでお役に立てる事があったら、何でも言うてね。』

『たいした事は出来へんけど、勉強と家事の両立、大変でしょう？』

不思議そうに、あたしを見つめてる。

『あたし、結城Aって言います。』

名前すら知らん赤の他人に、こんな事言われて、驚いて当たり前やわ。

「そしたら、一緒に晩ごはん作って、食べてくれる？」

『えっ？』

「どうせ帰っても、一人で作って、一人で食べて、片付けるんも、一人やから。」

うつむいたんが、めちゃくちゃ哀しそうで。

『もちろん！じゃあご両親がお留守やのに、お邪魔するんは申し訳ないから、ウチで一緒に作る？』

「ほんまに、ええんですか？」

凄く、喜んでくれてる。

『うん。えらそうに言うたけど、あたしもそんなに料理上手なんかやないんよ。』

「あたし、山村花菜です。」

『花菜ちゃんって呼んでもいい？』

「はい、あたしはAさんって呼んでもいいですか？」

花菜side

何なん？この女、アホなん？

たった二、三回しか会った事のない、見ず知らずのあたしなんかを、洲崎さんの部屋に入らせるなんて。

結婚してる訳やないし、自分が家賃を払ってる部屋でもないのに。

もちろん洲崎さんが、どんな部屋に住んでるんか、見てみたいし。

この女の弱味なんかも、見つけられるかもしれんから。

「凄い嬉しい！めっちゃ楽しみやわぁ。」

『そんなに喜んでくれて、あたしも嬉しいわぁ。』

あんた、ほんまにアホやね。

Aside

つい、連れて来てしまったけど、ほんまは洲崎さんに訊いてみな、あかんかったよね。

やけど洲崎さんなら、ちゃんと説明したら分かってくれるよね？

勝手な事して、ごめんなさい。

心の中で謝りながら、花菜ちゃんと一緒に部屋に戻った。

「お邪魔します！」

あ、もう６時やん！

急いで、radikoを開く。

"さぁ始まりました。ラニーノーズの鼻！"

間に合った！

"こんばんは、ラニーノーズ洲崎です"

"山田です！"

おは朝のざわざわで、調子に乗ってしまってた。