Always beside me theird "Takafumi Suzaki" (ページ14)

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妃の心配。ページ14

洲崎side

Aが作ってくれたムニエルも、ミネストローネも、サラダも、ほんまに美味しかった。

「毎日、こんなご飯食べたいなぁ。」

『また、いつでも作りにくるからね。』

「はぁー、帰したくないなぁ。今夜は泊まっていかへん？」

笑顔で、首を横に振るA。

「ほんなら、送って行くわ。病院？」

『一度、家に帰ろうかな。妃が心配やし。』

Aside

玄関の鍵を開けて、洲崎さんにスリッパを勧める。

「めっちゃ大きな家やなぁ！掃除とか、大変そうやん？」

『慣れたら、そうでもないんよ。』

客間に案内してると、話し声を聞きつけて妃が階段を下りて来た。

「お姉ちゃん、お帰りなさい。山田さん、来てるん？」

「こんばんは、お邪魔してます。」

「えーっ、洲崎さんやぁ！」

洲崎side

この子が、噂の妃ちゃんか。

Aによう似てるわ。

『妃ちゃん、きちんとご挨拶してね。』

「あ、ごめんなさい。こんばんは。」

「健人やなくて、ごめんなぁ。」

ちょっと意地悪やったかなぁ。

「いえ、そんな.....」

自分でも大人げないんは、分かってるけど。

「健人が"妃ちゃんは俺のファンやねん！"って自慢してたわ。」

「洲崎さんも、お姉ちゃんが好きなんやね。」

俺を見上げる瞳は挑発的で、つい。

「Aも、俺の事好きやで！」

言い返してしまった。

『洲崎さん！妃も、どうしたん？』

Aに止められて、我に返った。

「ごめん。なんや健人に対抗してもうたわ。」

妃side

「ムキになってもうて、ほんまにごめん。あー、情けないわぁ。俺、アホみたいやんなぁ。ほんまにごめんなさい。」

情けない顔で謝ってくる洲崎さんを、ちょっと困ったように見つめるお姉ちゃん。

山田さんやなくて、洲崎さんを好きになったんやね。

「いいえ、あたしこそ初対面やのに、えらそうに言うてごめんなさい。」

「俺の方こそ、大人げなかったわ。ほんまにごめんなさい。あー、カッコ悪ぅ。」

何度も頭を下げる洲崎さんは、耳まで真っ赤で。

『とりあえずお茶でも入れるから、洲崎さん、座って待ってて。妃ちゃん、手伝ってくれる？』

「あたし、お姉ちゃんは山田さんと付き合うんやと思うてた。」

『いろいろあったけど、あたしは洲崎さんを好きになったん。』

お姉ちゃんは、それでええんかもやけど、洲崎さん、めちゃくちゃモテるらしいから。

ほんまに大丈夫なんかな？

あたしが、心配し過ぎてるんかな。